第百四十三話 豆腐を食べてその二
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「そうなったのね」
「駄目?」
「駄目じゃないわ」
娘に笑って返した。
「むしろいいことよ」
「体臭も身だしなみだしね」
「お母さんも気にしてるのよ」
自分もとだ、一華に話した。そしてジーンズにシャツというラフな部屋着の娘に対してさらに言った。
「これでもね」
「そうなのね」
「体臭きついって言われたら」
そうであるならというのだ。
「本当にね」
「辛いから」
「だからね」
それでというのだ。
「いつもね」
「気を付けてるのね」
「口臭もね」
こちらもというのだ。
「そうだしね」
「いつもなのね」
「そうよ、それであんたも」
「そうなってきたわ」
「いいことよ、ただ香水は気を付けなさい」
これにはというのだ。
「いい香りがしても」
「それでもなの」
「それがきついとね」
香水の香りがというのだ。
「周りが嫌に思うし」
「香りがきついって」
「逆にね、あまりね」
「つけないことね」
「つけるにしてもね」
そうであってもというのだ。
「それが大事よ」
「そうなのね」
「あとその人によってね」
母はさらに話した。
「香りが変わるのよ」
「同じ香水を使っても」
「そうなのよ」
これがというのだ。
「その人の体質、体臭と関係してね」
「同じ香水を使ってもなのね」
「その人によってね」
「香りが変わるのね」
「そうしたものだから」
だからだというのだ。
「気を付けてね」
「そうしないと駄目なのね」
「ええ、お母さんあんたは体臭しないと思うけれど」
それでもというのだ。
「香水使うならね」
「そうしたこと注意することね」
「そうよ」
こう娘に言うのだった、そうした話をしてから夕食となったが父は鍋の中の豆腐達を見て明るい笑顔で言った。
「あったまるしいいね」
「そうでしょ」
母が自分の夫の言葉ににこにことして応えた。
「湯豆腐は」
「うん、それじゃあね」
「沢山あるから」
豆腐はというのだ。
「それでどんどん入れていくから」
「どんどん食べていいね」
「そうしてね。一華もよ」
娘にも話を振ってきた。
「どんどんね」
「食べていいのね」
「勿論よ、それとね」
母はさらに言った。
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