第百四十三話 豆腐を食べてその一
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第百四十三話 豆腐を食べて
一華が家に帰るとだった、すぐに母親に夕食のことを聞くとこう言われた。
「湯豆腐よ」
「そうなの」
「今日はね」
まさにというのだ。
「お豆腐安かったから」
「それでなの」
「湯豆腐にしたのよ」
「そうなのね」
「お父さん好きだし」
「私もだし、実はね」
かな恵にこう話した。
「今日体臭のことよくお話したのよ」
「そうだったの」
「それでかな恵からね」
彼女との会話のことも話した。
「体臭は食べものも関係あるってね」
「言われたのね」
「そうだったけれど」
「お豆腐はいいでしょうね」
母もこう言った。
「体臭には」
「そうよね」
「やっぱりね」
何と言ってもというのだ。
「お豆腐は身体にいいしね」
「お通じにもよね」
「それでこれといって匂いしなし」
「それじゃあね」
「体臭にもね」
こちらにもというのだ。
「いいわよ」
「そうよね」
「だからね」
それでというのだ。
「今日の湯豆腐はなのね」
「丁度食べたいと思っていたから」
だからだというのだ。
「都合がよかったわ」
「それは何よりね」
「じゃあ美味しくいただくわ」
「そうしなさいね、あとね」
「あと?」
「着替えてきなさい」
母は娘に笑ってこうも言った。
「制服のまま食べるのはね」
「お家じゃよくないわね」
「だからね」
それでというのだ。
「今からね」
「着替えてくればいいわね」
「そうしなさい」
「わかったわ」
一華は母の言葉に頷いた、それで実際に服を着替えてくるとだった。母に今度はこんなことを言われた。
「それであんたお豆腐何で食べるの?」
「湯豆腐を?」
「ええ、いつものぽん酢かしら」
「それにするわ」
一華は迷うことなく答えた。
「今日もね」
「やっぱりそれね」
「湯豆腐っていったら」
一華はさらに言った。
「何といってもね」
「あんたはぽん酢よね」
「冷奴でもね」
こちらでもというのだ。
「そうだしね」
「湯豆腐でもだし」
「今回もね」
「ぽん酢ね」
「それにするわ」
こう言うのだった。
「今回もね」
「じゃあぽん酢出しておくわね」
「有り難う、お母さん」
「お礼はいいわ、しかしあんたも体臭気にする様になったのね」
ここで母はこうも言った。
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