追想〜黒白の剣鬼〜
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ー、覗きに来ちゃった」
一団の先頭にいた少女が苦笑いしながらおどけた風に言う。ほかの人も似たような表情だ。
「御免なさい、この人達はうちのギルドのメンバーなの。右からミーナ、カーン、ハフナー、アンナよ。」
どうやら、革装備の女鞭使いがミーナ、フルプレで身を堅めた片手剣使いがカーン、軽装の槍使いがハフナー、同じく軽装の短剣使いがアンナのようだ。
「まぁ良いか。え〜と、あんたらもついてくるか?人数は多い方が安全だしな」
はーいと全員に答えられ、俺達はその場を後にした。
〜グラヌフの森にて〜
「スイッチ!」
大型の狼モンスター、<ベオウルフ>の鋭い爪での連撃をカーンが装備の割には小型の盾で危なげなく防いで行く。その連撃で起きた硬直を逃さずミーナの鞭が蒼い軌跡を引きながら狼の背中に吸い込まれて行く。片手鞭単発スキル<ストルベイン>。それによって怯んだベオウルフにハフナーが止めを刺した。
「シッ!」
ベオウルフの牙が紅く輝きキリトの首筋に迫る。しかしソードスキルが発動させ出したキリトは動けない。しかし
「らぁっ!」
紅い牙を、俺の白く輝く両手剣が受け止めた。両手剣縦斬り単発技<バスター>はベオウルフの牙をへし折りその鼻面に食い込む。ベオウルフはギャッと叫んで飛び退るが
「はぁっ!」
凛々しい気勢と共に黄色く輝く槍が突き込まれる。両手槍単発スキル<ストライド>が大狼の弱点である鼻面に寸分違わず突き立った。それにより俺達によってHPを削りきられていたベオウルフはあっさり昇天する。
「ふぅ・・・・・・・・日も落ちてきたし、そろそろ帰りましょっか。」
一旦俺たちは街に帰り、また明日同じ場所で待ち合わせる事にした。
・・・・・・今更だが、あの時止めればよかったのだ。そうすれば、あの時少なくとも彼女達は死ななかった。そんな取り返しの付かない事になるとは露知らず、俺達は転移結晶を使った。
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