第二章
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「僕もよく飲んでいます。野菜ジュースも」
「いいね」
「はい、あと繊維もよく摂ってます」
「野菜でビタミンもだね」
「そうしています、それで他にあります?」
「普通に売っている身体にいいもので」
「不老長寿の霊薬って言えるものは」
そうしたというのだ。
「ありますかね」
「あるよ」
池山はまた答えた。
「他にもね」
「それは何ですか?」
「椎茸だよ」
「あれの茸ですか」
そう聞いてだ、長谷川は意外だという顔で応えた。
「身体にいいとは聞いていますけれど」
「もう食べてるかな」
「そう聞いていますんで」
だからだというのだ。
「だしに使ったりお鍋とかにも淹れたりして」
「食べてるんだね」
「母も好きですから」
同居しているというのだ、尚父も同居している。
「ですから」
「いいね、実は椎茸は昔はそうは見付からない」
「高価なものだったんですか」
「栽培が凄く難しいね」
そうしたというのだ。
「見付けたり栽培出来たら一財産の」
「そんなものだったんですね」
「それで中国じゃ皇帝が食べる様な」
「そんなものでしたか」
「そうだったんだよ」
「驚きですね」
「そうだね、けれど本当に物凄く身体によくて」
池山はサウナの中で汗をかきつつ共にそうしている長谷川にさらに話した。
「不老長寿の霊薬だから」
「食べるといいですね」
「長生き出来るよ」
「じゃあ頑張って食べます」
長谷川は真剣な顔と声で答えた、そうしてだった。
それからも健康に気を付けて暮らしていたが椎茸を食べる量は増えた、その結果か彼は百歳を超えるまで長生きした。しかも死ぬ間際まで健康で椎茸も食べていたからだと言っていた。
高価な不老長寿の霊薬だったもの 完
2024・9・18
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