第一章
[2]次話
古いラーメン屋が
会社の外回りの時にだ、長谷川淳一は一緒にいる若手社員の土方光良に言った。長谷川は恰幅のいい初老の眼鏡をかけた中背の男で土方はスマートな美男子で背は高くすらりとしている。二人共スーツ姿である。
「丁度お昼だね」
「そうですね、じゃあ何処かで食べますか」
「そうしよう、丁度いい具合に」
長谷川は共にいる土方に笑顔で話した。
「この近くに美味しいラーメン屋があるんだ」
「そうなんですか」
「ちょっと行った場所にね」
「この辺りですと」
土方は今自分達が住宅街を歩いていることから話した。
「街の昔ながら」
「そうそう、昔からあるね」
「ラーメン屋さんですね」
「中華料理店だよ」
「そうしたお店なくなりましたね」
「今はね、そうした店は商店街にあっても」
長谷川は寂しそうに話した。
「商店街がね」
「寂れてるところ多いですからね」
「その商店街にあるけれど」
「その商店街もですか」
「結構シャッターがあるけれど」
そうなっているがというのだ。
「まだお店は結構あってね」
「そのラーメン屋さんもですか」
「あるよ、じゃあ行こうか」
「そこでラーメン食べますね」
「お昼をね」
こうした話をしてだった。
長谷川は土方を商店街に案内した、その商店街は確かにシャッターもあるが開いている店も多かった、そして。
長谷川はその中を歩きつつだ、土方に話した。
「古い店でお店自体はボロボロで」
「そうしたお店なんですね」
「本当に昔ながらのね」
「街の中華料理店ですね」
「そうだよ、のれんがあって店の前にサンプルがある」
「懐かしい感じですね」
「昭和のね」
その頃のというのだ。
「そんな風だよ」
「そうですか」
「それでラーメンは昔ながらで」
それでというのだ。
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