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博士の挑戦状
第百八十話

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              第百八十話  都市伝説にも
 兵庫県警はブリーフ13の捜索及び現行犯逮捕に取り掛かった、それで早速動き始めたのだがその中でだった。
「あの、博士ブリーフ13について噂がです」
「どんどん出ておるな」
「物凄いですよ、時々全裸になるとか」
 小田切君は博士に研究室で話した。
「時々黒ブリーフになるとか」
「ネットで情報が拡散する中でじゃな」
「噂がどんどん出て」
 そうなってというのだ。
「その噂に尾鰭がついてです」
「収まらなくなっておるな」
「夜は逆さになって寝るとか」
「ふむ、あるのう」
 博士はネットでブリーフ13のことを検索して述べた。
「木にみの虫の様に吊ってな」
「トイレに行ってもお尻拭かないとか」
「それは事実らしいのう」
「ちゃんと拭いて欲しいですね」
「そうじゃな」
「あとインキンとかカンジタ菌とか淋病とか水虫とか」
「それも全部事実じゃ」
 そうした病気を患っていることもというのだ。
「生まれてから風呂に入ったことがないことも洗濯をしたことがないこともな」
「それもですか」
「しかし四つん這いになってバイク並の速度では走らん」
 この噂は間違いだというのだ。
「あたし奇麗?と聞くのもな」
「六甲の妖怪とか口裂け女も入っていますね」
「それは間違いじゃ」
「都市伝説みたいですね」
「こうした話は尾鰭が付くものじゃ」
 博士は小田切君に冷静に述べた。
「だからじゃ」
「驚くことはないですか」
「うむ、よくあることでな」
 そうであってというのだ。
「噂の真偽を見極めることが大事じゃ」
「そういうことですね」
「そうじゃ、噂を鵜呑みにしてはならんぞ」
「そうすると失敗しますね」
「中には意図的に悪質な噂を流す者がおるからのう」
「ブリーフ13も性犯罪とか快楽殺人とかの噂がありますね」
「あの者は仕事以外で殺人はせぬ」
 博士はこのことを知っていた。
「だからそうした噂はな」
「信じないことですね」
「真偽を確かめてな」
 そうしてというのだ。
「悪質な噂は切って捨てることじゃ」
「わかりました」
 小田切君は博士の言葉に頷いた、そうしてブリーフ13の噂を見ていった。それはどんどん尾鰭が付いて完全に都市伝説となっていた。


第百八十話   完


                 2024・6・30
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