第三十一話 襲撃その十五
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「それでね」
「悪意があってもな」
「人間としての悪意で」
その範疇の中にあってというのだ。
「決してね」
「ダグデド達みたいじゃなかったな」
「そうだったわ」
「そうだよな、だからな」
伊賀崎は妹に話した。
「俺も今思ったんだよ」
「九右衛門はまともだったって」
「ダグデド達とは比べものにならないまでな」
そこまでというのだ。
「そうだったよ」
「そうよね」
風花はその通りだと再び応えた。
「本当に」
「そうだよな」
「ええ、それでだけれど」
風花は兄にあらためて話した。
「これからだけれど」
「ああ、ダグデド達はいなくなったしな」
「後はね」
「牙鬼軍団とかな」
「組織だけれど」
「色々集まったな」
「あの連中と戦うことになるわね」
こう言うのだった。
「やっぱり」
「そうだよな」
「そのことも考えていこう」
五色田が言ってきた。
「これからね」
「これからか」
「うん、それでね」
伊賀崎にそのうえでと話した。
「まずは戻ろうか」
「ああ、一旦な」
「南極にずっといてもね」
「仕方ないな」
「だからね」
それでというのだ。
「帰ろうか」
「俺達の場所にな」
「そいしよう」
「有り難う」
ここでだった、戦士達のところにドクターマンが来た。そして笑顔ではないが確かな言葉で礼を述べた。
「よく戦ってくれた」
「いや、礼を言うことないだろ」
ジュランがこう返した。
「別にな」
「そうなのか」
「俺達は世界を守る為にな」
「あの者達と戦って倒したからか」
「あんたを護るにしてもな」
このことについてもというのだ。
「やるべきことをやっただけだしな」
「だからか」
「ああ、お礼はな」
そう考えているからだというのだ。
「いいさ」
「そうなのか」
「そしてな」
そうしてというのだ。
「あんたもこれからはギアの連中とな」
「仲良くか」
「暮せよ、店員さん達もいるだろ」
沖縄の方のというのだ。
「あの人達とも仲良く暮らせよ」
「これからはか」
「折角連中が消え去ったんだ」
ドクターマンを何があろうとも利用せんと企てている者達がというのだ。
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