第三話
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いていた穴はすっかり消え去っていた。地面には肉体が再生したと同時に排出された弾丸も落ちている。戦闘できるくらいには回復しているだろう。
少し不安になりながらも静かにうなずいた鈴仙は、そのまま波長をいじり始めるのだった。
「いたぞ!」
兵士が指さす方向には、さっきまで見えていたなかったはずの妹紅の姿があった。革命軍の部隊は一斉に銃口を妹紅に向け威嚇していく。だが妹紅はそれを見てびくともしなかった。
「スナイパー次撃てるか?」
「いつでもいけま――」
スナイパーはもう一度スコープを除いた瞬間、全身が凍りつくような寒気に襲われていた。
スコープから見えているのは、さっき射撃したはずの少女だ。だがどういうことか、引き金に添えた指どころか体が全く動こうとしない。本能的に何かを察知しているようだった。
それから数秒後、彼女は後ろに隠していた右手を前に出し始める。そこに握られていたのは一枚の赤いカードだった。
「たっ……隊長! スペルカードです!」
「なっ……総員退避!!」
スナイパーに言われようやくスペルカードに気付いた男は、すぐさま兵士達に退避命令をだす。
だが彼らと彼女の距離はすでにスペルカードの範囲内となっていた。
蓬莱『凱風快晴 -フジヤマヴォルケイノ-』
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