暁 〜小説投稿サイト〜
ロミトラ対象、降谷さんの協力者になる。
6.降谷さんの激昂──phase:K.H.
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ましたか?』

 トラップについては前世で知った情報ですけどね。我ながらしれっとしてるなあ……。

『ああ、らしいな。素直に要求を聞いてくれる犯人でよかったよ』

 ……そうした結果、良心に付け込んで仲間を殺されたと思って、ずっと恨まれるんだけどね……。

-『萩原さんは長時間防護服を着て作業をしていたみたいで、今は休憩中です』
-『住民の避難が完了次第、解体作業を再開する予定のようです』

 一人の避難も許さないという要求だったのを、十億円を受け取ったからとはいえ変えてくれた犯人。
 そして、タイマーがとまっていないというラグな放送を聞いてとめる方法を伝えなければと走った犯人。
 その人を失ったことで長年復讐鬼と化すほどに、大切な仲間だとは思っていたらしき、犯人。

 人の心は、少しはあったはずなのに。

 それを変えてしまったのは警察だと言われてしまえば完全な否定はできないけれど、それでも何千万人も巻き込む爆弾を何年にもわたっていくつも仕掛け続けるなんてことの免罪符になんて、とてもならない。

 ぐるぐると考えながら、私は機動隊のひとたちの様子をうかがった。

「……先輩ちょっとここに詰めてる人員減らしてくれません?」
「うん?」
「いざってとき逃げようとして、階段でドミノ倒しになるのはごめんでしょ?」
「ふむ」
「もうあとはじっくり解体するだけだからさ、いいでしょ?」

 タイマーとまってるからね、と、萩原さんが言っている。
 ……優しい人だ。そして、周りを見て、色んなことを考えている。

 絶対、死なせるもんか……!

「……お前の言う通りだな。わかった」

 ふふっと萩原さんが笑っている。
 配属されたばかりなのに信頼されているんだね、本当に、すごい人だ。

 けれど、しみじみ感動している場合じゃないんだ。
 機動隊の皆さんがいる位置は……そうか、階段には近いんだ。
 防火扉はあれで……。

 6秒あれば、機動隊の人なら五十メートル近くは走れることでしょう。
 私はモヤシだけど、《 スプリント 》がある。

 ウネちゃんのデミクローンを召喚しておく。
 彼女は《 ストンスキン 》というバリアを張ってくれるし、回復魔法である《 ケアルラ 》を使ってくれる。
 ウネちゃんはゲームの仕様的に、私がこの階から去る時に消えてしまうだろうけれど。

 そして《 防御強化 》の魔土器を割る。使用者の被ダメージを8分間40%減少させる効果がある。これはゲームと違って私が他人に投げつけるとその人にも付与できるみたいだった。チートです。おまけにご都合主義です。もちろん実験台は諸伏さんと降谷さんです。これから萩原さんに投げる気満々です。

 このへんの事態から、魔土器と魔
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