5.降谷さんの動揺。
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れた。
これって……。
「ば、爆弾……?」
降谷さんも諸伏さんも警戒してか立ち上がって構えてしまった。多分沁みついた動作なんだろうな。
「……違う、みたいです」
私も立ち上がり、それを床にたたきつけた。
「ま、待て!」
降谷さんが慌てた声をあげる。家主さんだし絶対びびるよね、当然だ。いや爆弾かと思ったならびびるどころじゃないだろうけど。
しかし爆発なんてしないのはもちろん、床には傷一つできなかった。
「え、なんだこれ……!?」
諸伏さんが驚愕の声を上げた。
この階の間取りが丸々分かる感覚がする。
人が生活しているだろうにそういうのは視えず、間取り以外は何も分からなかったけれど。
これは、《 サイトロ 》だ。
今は同じ階の間取りが分かるだけで罠は見えないけど、設置されていたらきっと見えるんだろうな。
そして、騒ぎになっている様子がないことを考えると、パーティメンバー……恐らく私が『仲間』あるいは『味方』と認識している降谷さんと諸伏さんにしか見えていない。
「あとは……」
また左手の中に丸いものが現れた。
驚くどころか怖いかもしるないから、まずパーティを解散して、同じように床にたたきつける。
「……は? 汀?! どこだ!?」
降谷さんが慌てた声で私を呼んだ。
こっちは、《 バニッシュ 》。60秒間──あれ、20分になってる(ゲームの中ではそれくらいなのかな)、姿が見えなくなるため敵に感知されなくなり、罠も踏まなくなる。だけど《 スプリント 》という移動速度をあげるスキル以外を使用すると解除されてしまう。
そういえばPvPの《 スプリント 》って別のスキル使うまで永続だったよね。つよ……。
ええと、何かスキルを使わないとすぐには戻らないから……。
HPを回復できるPvPスキルの《 快気 》を使おうと考える。本当に使えて、そして姿が見えるようになった。
というかおかげで腕の痛みが完全に消えてしまった。ひええ……せっかく手当てしてもらったのに……。
二人が驚愕で固まっている。
これらは魔土器、魔科学器といって、ディープダンジョンで使うことができるアイテムだった。
こんなものまで使えるなんて。というか他にあった魔土器・魔科学器もほぼ全部使える感覚があって、ゲームでは3スタックしかせず使えば消耗する物だったのに、一個しかない感覚があるとはいえ使っても消えてなくならない。
めちゃくちゃチートだ……そしてファンタジーだ……。
在庫切れしないなら、多分さっきの《 サイトロ 》を使ってもDDみたいに宝箱が存在することはないのでしょう。そこから得られるのがこの魔土器等ですからね。
「なんだか
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