5.降谷さんの動揺。
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のか」
あの力は意図してぽんぽん使えるものではなく、それでも要所要所で主人公を助けてくれる。
「しっかし……髭かあ……」
諸伏さんが片手で顔を覆って、天を仰ぎ、くっくっくっと笑った。
「本当にきちんと『視えてる』のが充分わかったよ」
「というかお前、本当に生やそうとしてるよな、松田が描いた通りの不精髭」
「ふふっ、こうなったら制服なんて着ないしさ。なかなか男前だろう? これからもうちょっと整えていく予定だ」
制服警官は髭を生やしてはいけない、って決まりがあるんだっけ。それを私が知ったのはまさにコナンだった。警察官に化けて想い人を守ろうとしたアニメ回だったと思う。
多分その制服警官は〜という関係で卒業式では突っ込まれてたんじゃなかったっけ。でも諸伏さんが『こうなったら』と仰ったように、今この時期お二人が既に公安に所属なさってるってことは、彼らに交番研修はなかったってことで……爆処にスカウトされた萩原さんと松田さんみたいに、この世界では公安からもスカウトされることがあるのかもしれないですね。
降谷さんは髭をアピールする諸伏さんに、にっと笑ってみせただけだったけれど、多分照れくさいか、言わなくてもわかるだろ的な何かで言葉にしないだけなのでしょう。
「おっし、明日からの行動がざっくり決まったところで……いい時間だし夕飯どうする?」
諸伏さんが言うと。
「作る。食べていくか?」
降谷さんが即答した。
「ああ! そういえばお前の腕が上がったかどうかが見たい!」
「ふふっ、君に色々と教えてもらったからな……あと多分、汀もなかなかできるはずだ。材料も色々と持ち込んでくれているし」
「へええ……楽しみ!」
というわけで皆で色々作りました。やっぱり降谷さんが作るのって和食が多いんだなあと思いました。諸伏さんが降谷さんに料理を教えるって言ってたのは警察学校編だったけれど、卒業して間もないみたいなのにもう板についているように見える。さすが何でもできちゃう系超人……。
そしてこれまでの経緯でこのお部屋にはお酒がいっぱいあるのです。
諸伏さんが酔い潰れてしまいました。
降谷さんはその姿を微笑ましそうに見ていた。
「掛け布団くらい持ってきてやるか」
今はもう十月末ですもの。お布団がないと寒いだろうな。
そして一枚掛布団を持ってきた降谷さんは、諸伏さんを軽々と抱え上げてソファに寝かせていた。
さ、さすがのゴリラさんですね……!
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