第七百六十八話 ナンの歯磨き粉その八
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「そういうことで」
「そうよね、けれどモンゴルは最初からね」
「内臓も食べるわね」
「血までね」
「利用するわね」
「血はスープにしたりそのまま飲んで」
「栄養にするわね」
アロアも応えた。
「そうしてるわね」
「そうよ、血の一滴もね」
「無駄にしないのに」
「裁き方もね」
「お腹割いてそこから手を入れて」
「心臓握ってね」
家畜のその部分をというのだ。
「捌いて」
「それから調理するわね」
「これはどうしてかっていうと」
ナンはさらに話した。
「まさに血の一滴も無駄にしない」
「その考えからよね」
「だからね」
それでというのだ。
「そうして捌くの、地面に落ちたら」
「無駄になるから」
「そう、血もね」
「それでそうして捌いて」
「そしてね」
そのうえでというのだ。
「血も飲むのよ」
「そうするわね」
「あと脳味噌もね」
「食べるわね」
「当然ね」
「やっぱりそうするわね」
「目だってね」
この部分もというのだ。
「同じよ」
「同じなの」
「食べるわよ」
「本当に何でも食べるのね」
「骨の髄まではとはいかないけれど」
「そこまでは食べないの」
「あまりマナーがいいとは思われないのよ」
モンゴルではというのだ。
「だからね」
「髄まではなのね」
「食べないわ」
「そうなのね」
「お肉は全部食べてもね」
「骨に付いた」
「そうするけれど」
それでもというのだ。
「髄まではね」
「食べないのね」
「骨は骨で再利用するしね」
「そのこともあってなのね」
「骨を割って髄まではね」
「食べないのね」
「そうなのよ」
こうアロアに話した。
「モンゴルではね」
「そういうことね」
「それとね」
さらにだ、ナンは話した。
「内臓とか脳は最初に食べるわね」
「ああ、そういうのは腐りやすいから」
「だからね、しかもじっくりとね」
ナンは真剣な顔で話した。
「火を通すのよ」
「内臓や脳は」
「寄生虫がいることがあるから」
だからだというのだ。
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