4.降谷さんの困惑。
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「……今はいいから、肩の治療を……!」
彼女の背に手のひらを添えて声をかけていると、別から肩をぐいと引かれて僕は焦る。
いつの間にか他に人間が入ってきていたのか……!?
しかし、そこにいたのは。
ゴーグルで目の辺りが隠れているくらいじゃ、わからなくならない。
「……ヒロ……?」
映像や音声での監視はされていないのを知っているから、思わず口に出る。あぁ、彼女がいるのに。
「……彼女については、聞いてもいいことか?」
「……分から、ない。しかし、恐らくこのことを知っているのは僕だけだ」
「そういう系か……」
「しかし今は彼女の治療を優先させてくれ」
「治療?」
「拳銃で撃たせたら肩が外れた」
「!?」
そのあたりは目撃していなかったのか。
「とにかく、ここを出よう」
僕はまた彼女にアイマスクをかけさせた。
ヒロがパーカーのフードを深くかぶった。
しかし、やはり君も公安だったんだな。
張りつめていた糸が少し緩んでいく。
僕にとってはヒロが……あの頃の伊達班の皆が、やはり何よりも安心できる存在なんだ。
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