1.降谷さんの初陣。
[1/10]
[1]次 最後 [2]次話
----------------------------------- case : Reincarnator
「……っ!?」
あ……れ……?
これは、どういう状況ですか?
頭がショートしてる。いやそれを超えて爆発してしまいそう。目がちかちかして、意識が飛びかける。
……安室……透……?
ちがう、そんな名前は聞いてない。
それはこうなるはるか前から知っていたはずの人の名前だった。
この訳のわからない現状に、ショックであちらの記憶が戻ってきた? 衝撃以上の暴力でもって頭の中を膨大な情報が駆け抜けていく。そのせいでなおさら意識が飛びそうです。
私は、ラノベとかでよくみた転生でもしたんでしょうか?
はたまたあまりの事態に頭おかしくなったの?
大好きだった物語でそれはそれは大人気の、私ではとてもお近づきになれるはずのない人にしか見えないかたが、私をベッドに押し倒して貪るように唇を重ねていた。
??!?!??!
こんなことあり得ない。
いくら以前の私なんか足元にも及ばないどころではなくハイスペックになってしまってる現状とはいえ、あり得ない。彼がこんな小娘にこんなに激しく堕ちるなんてあり得ない。
あの世界でもこの世界でもどれだけいらっしゃるか分からないファンの皆さんに殺される。それが恐ろしくて自分を卑下しているとかそういうことだけではなく。
彼という人物がこうなることがあり得ない。本当に彼ならきっと今は既に警察学校在籍中か卒業してるかだ。それ以前だとしても考えられないけど、同意なくこんな暴挙に出るなんて、より一層、万が一にも、あり得ない。
だから、これは。
……ロミトラだ。
何せ私は思えば後ろ暗いかもしれないことに手を染めているのですから。
「っぅ、んぅ……っ、やめ、て……!」
「好きだ」
「……っ!?」
確実にロミトラだと分かっているのに、囁くように言われた言葉が痺れを伴って胸を突き刺す。
私から少し顔を離した彼は蕩けるような、熱に浮かされたような微笑みを浮かべた。……なんて演技力だ。潜入捜査官怖すぎます。
「初めて見た時から気になってた。……だから、助けたんだ」
も、もうこれはどうしようもないのでしょうか。私は『安室の女』なお姉さまがたに殺されたくない。何より私は彼とこういうことをしていいようなまっとうな人間じゃない。いや……彼が捜査のために仕方なくやっているだろうことを思えば情状酌量の余地はあるのかな……?
そもそもどれだけの人がこの人を力で跳ねのけられるの? フロントガラス素手でバリバリするようなゴリラさんですよ???
かといって私には言葉で説得できるような弁
[1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ