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夢幻水滸伝
第三百六十四話 賭けの攻勢その七

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「寝るわ」
「そうされますね」
「そしてまた明日や、しかし明日でな」
「決着をつけないと」
「終わりや」
 そうだというのだ。
「引き分けになるわ」
「予想していなかったですね」
「そや、しかしな」
「そうなることもですね」
「充分にな」 
 それこそというのだ。
「有り得るわ」
「そうなれば」
「どないするか」
 ホイットマンは難しい顔で隣にいるホワイトバファローに述べた、腕を組み首を傾げさせてもいる。
「まああっちの連中ともな」
「仲がいいですね」
「起きた世界でもな」
「左様ですね」
「そやからな」
「仲良くやっていけますね」
「その筈や」
 こう話すのだった。
「絶対にな」
「それはいいことですね」
「しかいしほんまにな」
「勝敗をですね」
「つけるつもりやさかいな」
 だからだというのだ。
「明日で決着つかんで」
「引き分けで終わるなら」
「ほんまどうなるか」
「わからないですね」
「ああ、そやから明日な」
 残り一日でというのだ。
「決着つける様にな」
「全力を尽くしますね」
「そうするわ」 
 こう言ってだった。
 ホイットマンはガムを出して噛みはじめた、それからだった。
 自身の天幕に戻り寝た、そうして身体も心も休めたのだった。
 次の日も日の出から戦闘がはじまった、両軍激しく攻める。ボームは自らウルリクルミをヒュドラの形にして動かしつつ言った。
「列車砲も全てです」
「稼働させてですね」
「攻撃させますね」
「そうです」
 こう将兵達に告げた。
「今日決着がつかないと終わりです」
「だからですね」
「出せるものは全て出す」
「そうして戦ってですね」
「勝利を掴む」
「そうしますね」
「最後の一撃までです」
 それこそというのだ。
「出してです」
「そうしてですね」
「そのうえで、ですね」
「全力を尽くして戦い」
「今日は勝ちますね」
「今日で勝ちます」
 ボームは兵士の一人の言葉をこう訂正した。
「むしろ今日で最後ですから」
「何としてもですね」
「勝ちますね」
「そうしますね」
「そうです、私も全力で戦いますし」
 ボーム自身もというのだ。
「打てる手を全て打って」
「そうしてですね」
「そのうえで、ですね」
「最後まで戦い」
「勝ちますね」
「最後の最後に勝っていれば」
 今日そうしていればというのだ。
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