第三十四話 妹達への提案その十一
[8]前話 [2]次話
「俺も心から思う」
「全くですね」
「その時はよくても」
「後が怖いです」
「そうだよね」
「ですから」
それ故にというのだ。
「絶対にです」
「借金は駄目だよ」
「そうです」
「そうです、借金は怖いものです」
幸雄も言ってきた。
「あれは非常にです」
「怖いですね」
「ですから」
それ故にというのだ。
「絶対にです」
「俺もしません」
「何かと面倒なことになります」
「特にヤミ金ですね」
「そうです、八条グループにも銀行がありますが」
「八条銀行ですね」
「昔から堅実で清潔な経営で」
そうであってというのだ。
「それでかつてのサラ金にもです」
「ヤミ金ですか」
「近いです、それと関わる様なこともです」
「なかったのですね」
「はい」
そうだったというのだ。
「これが」
「そうでしたか」
「地上げ屋にも関わっていなかったので」
バブル期のことだ、銀行にもよるが悪質な銀行はそうしたことにも関わっていたと言われているのだ。
「ですから」
「それで、ですね」
「今も順調にです」
「経営が出来ていますか」
「はい」
そうだというのだ。
「よいことに」
「本当にいいことですね」
佐京もその話を聞いて頷いた。
「悪いことに関わっていないなら」
「左様ですね」
「本当にそう思います」
こう答えたのだった。
「俺も」
「そうです、面の企業はです」
「裏に関わってはいけないですね」
「裏は裏です」
あくまでというのだ。
「関わっていいものではありません」
「決して」
「そうです、とはいってもどうしてもです」
「関わってしまいますか」
「接点は何処かで出来るものです」
裏の世界と、というのだ。
「そうなりますが」
「それでもですか」
「出来る限りです」
「ないに限りますね」
「はい、私達は表の世界の人間ですね」
「はい」
佐京はその通りだと答えた、忍者であろうともこの時代ではスパイの様な仕事をすることはほぼないからだ。
「間違いなく」
「八条グループもです」
「表の世界ですね」
「そちらの世界の企業なので」
だからだというのだ。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ