第三十四話 妹達への提案その十
[8]前話 [2]次話
「無駄遣いしないけれど」
「それでもなのね」
「用心してね」
「兄さんもです」
白華も言ってきた。
「無駄遣いにはです」
「注意だね」
「はい」
そうだというのだ。
「注意するよ」
「兄さんも無駄遣いしないですが」
「用心は必要だね」
「そうです」
まさにというのだ。
「ですから」
「注意するよ」
佐京は妹に確かな声で答えた。
「お金のことは」
「そうして下さい」
「無駄遣いするとすぐになくなるから」
金はというのだ。
「子供の頃から言われてるし」
「そうですし」
「だからね」
「くれぐれもです」
無駄遣いにはというのだ。
「注意してです」
「デートしてくるよ」
「そうしてきます」
「そう、そして」
それにというのだった。
「楽しんでくるよ」
「私も気を付けていますし」
「お金のことは」
「借金なんて」
それこそというのだった。
「絶対にです」
「しないことだね」
「借金をしますと」
そうすると、というのだ。
「その時はよくても」
「後で返さないといけないから」
「利子もつきますので」
だからだというのだ。
「尚更です」
「その分も返さないといけないから」
「ですから」
そうなるからだというのだ。
「最初からしないことです」
「そうだね、ましてヤミ金なんて手を出したら」
そうすると、とだ。佐京も言った。
「とんでもないことになるからね」
「その時は」
「もうね」
「地獄ですね」
「借金地獄」
佐京は一言で言った。
「それになる」
「そうですね」
「そうなったら」
「心中なんてお話もありますし」
「絶対にだよ」
それこそというのだ。
「手を出さないことだよ」
「何があっても」
「俺もわかっているから」
借金をすることの恐ろしさをというのだ。
「だからね」
「そうです、借金はしない」
「絶対に」
こう妹に言った。
「何があっても」
「ましてやヤミ金はです」
「絶対に手を出さない」
「そうしないと駄目ですね」
「本当に」
妹に真面目な顔で応えた。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ