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現実世界は理不尽に満ちている!
第83話「土星沖海戦」パート2
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 〈コピーアンドロイドSIDE〉

 「エンケラドゥス守備隊の健在を確認」
 「エンケラドゥス守備隊残存艦、退避行動に移る」

 しかし、よくもまぁ、守備隊をボッコボコにしてくれたな。ガトランティス。

 「報告、第1連合艦隊右翼ならび左翼に友軍艦隊ワープアウト。第2、3艦隊の到着を確認」
 「連合艦隊中央後方に空間跳躍反応を観測。友軍の第4、5艦隊です」

 ガトランティス、地球を滅亡させんとする存在。…そのような存在は、荒らしと断定せねばならない。此方としてはストレス発散出来て何よりであるが。

 それはそうと、だ。艦隊のワープアウト光景は、とても美しい。

 ブリリアンス・地球艦隊のそれは、“威風”“堂々”“圧巻”おまけに“規律”という四拍子を揃えていて、どの艦隊もが綺麗な隊列を維持している。見事なまでに足並み並の揃ったワープアウトは、威容で圧巻な様を見せつけた。

 とても美しい。本当に。

 「敵ガトランティス艦隊の某集団、変化有り。敵旗艦前列のカラクルム級60隻が、陣形を変えています」
 
 ほう、陣形を変えているのか。…ん? 60隻だけで?

 某集団のみをクローズアップしたディスプレイには、カラクルム級60隻が艦列を組み直す様が見える。何がしたいんだ。困惑していた私だったが、悟る。

 直列陣、であれば間違いない。インフェルノ・カノーネを、使うつもりだ。自らの艦を犠牲にしての、攻撃を。

 もっとも…、

 「《アンドロメダ》、《アキレス》、《アルデバラン》、《アンタレス》、《アポロノーム》、重力子スプレッドを発射し、グラビティ・フィールドを展開」

 この重力子スプレッドが持つグラビティ・フィールドの前には無力だがな。5隻のアンドロメダ級の重力子スプレッド発射機砲身から、凝縮された波動エネルギーが青白い光弾となって発射。

 それぞれが艦隊前方に突き進み、やがて強力な閃光が放たれた。すると、青白い輝きを放つ巨大な靄の様なものが形成。これが、重力子スプレッドがもたらす特殊なフィールドこと、グラビティ・フィールド。

 計算上ではインフェルノ・カノーネを防げるばかりか、火焔直撃砲をも防ぐことが可能である代物だ。

 その証拠に…、

 「インフェルノ・カノーネ発射を確認!」
 「来ます!」
 「着弾を確認…グラビティ・フィールドでの防御成功!」

 そもそもこのインフェルノ・カノーネと火焔直撃砲の2点は、惑星を破壊する程の力は持たない為、防ぐことなど容易だ。
 インフェルノ・カノーネを防げたことで、ガトランティス旗艦に座乗する指揮官に小さくない動揺を与えたことだろう。やったね。

 「敵艦隊、我が方の射程圏内まで後20秒」
 「敵艦隊前方のリング下方より
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