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星河の覇皇
第八十七部第二章 膠着状態に入りその四十一

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「だから今日の分はな」
「今ですね」
「行っている、これが終わるまでだ」
「休まれないですか」
「そうする、始皇帝もそうだった」
 周が衰えてから事実上何百年も多くの国に分かれていた中国を完全に一つにした人物だ、そして皇帝という国家元首となった人物だ。
「彼もだ」
「政治はですね」
「おろそかにせずだ」
 決してというのだ。
「日々定めただけの政務に励みな」
「そうしてでしたね」
「それが終わるまで休まなかった」
「今も何かと言われていますが」
「猜疑心が深い等とな」
「温かみがなかったとも言われていますね」
「そうした人物だったが」
 それでもというのだ。
「政治はな」
「決しておろそかにせず」
「その日の分を終わらせないとだ」
 そうでないと、であったのだ。
「国政が動かない」
「政治は書類で動く」
「そうしたものだからな」
 それ故にというのだ。
「まずだ」
「サインをすることですね」
「事務処理もな」
 サイン即ちそれもというのだ。
「しなくてはならない」
「そうなりますね」
「毎日してだ」
 そうしないと、というのだ。
「国政は常に動いているのだ」
「それ故に」
「私は行っている」
 戦争の指揮を執りつつというのだ。
「まして五日間倒れていた」
「そのこともですか」
「ある、私はだ」
 まさにというのだ。
「ティムールの権限を多く掌握している」
「それならですか」
「事実上独裁者であるからな」
 ティムール、この国のというのだ。
「尚更だ」
「サインもですか」
「しなくてはならない」
「それで、ですか」
「サインは常にだ」
 まさにというのだ。
「行う、行わなくてはだ」
「国は動かないですね」
「今は尚更だ」
「倒れておられていたので」
「その分のサインもな」 
 五日間のそれもというのだ。
「しなくてはならない」
「そういうことですか」
「多くの権限を持っているならだ」
 それが独裁と言うべきものなら尚更というのだ、権限が集中すればするだけ仕事が増えるのも政治であるということだ。
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