第七百六十八話 ナンの歯磨き粉その五
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「あそこまでなれたのよ」
「そうだったのね」
「頭の回転も速かったし」
「只の悪い奴じゃなかったの」
「基本的に遊牧民の考えね」
董卓のそれはというのだ。
「馬や弓もよかったし」
「その弓を鐙とかなしで使ってたの」
「当時は鐙なかったそうだから」
「じゃあ董卓も足腰強かったの」
「凄くね、それでね」
その為にというのだ。
「モンゴル人だと弓はね」
「馬に乗って使うのね」
「もうそれが普通なのよ」
「銃もそうなのね」
「今でもね、私も使えるわよ」
「弓も銃も」
「両方ね」
そうだというのだ。
「そうよ」
「狩りもするのね」
「モンゴルの草原にいたら子供でもね」
「狩りをするの」
「狩猟許可証は申告制なのよ」
そうだというのだ。
「狩りをさせて欲しいってネットでもお役所に言えばね」
「それで認められるの」
「モンゴルの草原だとね」
「随分簡単に貰えるの」
「だって普通に羊や馬狙う獣出るし」
そうであってというのだ。
「狩りでも食べものや毛皮手に入るから」
「狩るのね」
「そう、けれど基本狼は狩らないのよ」
「えっ、そうなの」
アロアはナンの今の話に少し驚いて言った。
「草原で狼は」
「いるわよ、群れでね」
「付きものよね」
「何処でもいるわよ」
「草原なら」
「あと鹿も狩らないのよ」
この生きものもというのだ。
「モンゴル人はね」
「それはどうしてなの?狼は家畜襲うし」
「鹿はお肉と毛皮が手に入るわね」
「そうなのに」
「それでもよ」
そうであるがというのだ。
「ご先祖様だから」
「ああ、そういえば」
アロアも言われて頷いた。
「モンゴル人ってね」
「そうでしょ、狼と鹿の子孫なのよ」
「そう言われてるわね」
「青き狼と白き雌鹿のね」
「モンゴル人は子孫よね」
「そうなのよ」
これは元朝秘史の最初に書かれている、所謂トーテミズムでありチンギス=ハーンも彼等の子孫とされているのだ。
「だからね」
「ご先祖様は殺さないのね」
「モンゴル人はね、大体狼って人襲わないし」
「実はそうだし」
「エウロパじゃそう言うけれど」
実はエウロパもこの時代では言わないが連合ではそうだとエウロパの愚かさの一つとして喧伝しているのだ。
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