第八十一話 老子と孔子その九
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「嫌な思いとか辛い思いに満ちてやし」
「ええ思いの中死んでるか」
「ほぼ確実にない、それに残された人達がおる」
シェリルはそうした人達のことも話した。
「ご家族や友人がな」
「そうした人達がどう思うか」
「そやからな」
だからだというのだ。
「自殺はな」
「したらあかんね」
「ほんまな、哲学で自殺するんやったらええ」
思想家でそうした人生の終え方をした人もいう、自殺と一口に言ってもそこにある事情は様々であるのだ。
「しかしな」
「苦しんで悩んで絶望して」
「それで自殺するんはな」
「辞めるべきやね」
「絶対に生きるんや」
シェリルは信念を以て言った。
「何があっても」
「そうせんとね」
「ほんまあかんわ」
「生きてるとまた変わる」
リーもこれ以上はないまでに真剣な顔で述べた。
「状況が。そやから」
「生きること、それが何と言ってもやね」
「大事や、人生は悪い時もあれば」
「ええ時もある」
「常にええ筈がないが」
そうであるがというのだ。
「常に悪いこともや」
「ないね」
「そうしたもんやからな」
「どれだけ辛い中にあっても」
「生きるんや、そしてな」
「辛い時や苦しい時を乗り越えて」
「そうしてな」
そのうえでというのだ。
「生きるんや」
「そうすることやね」
「ほんまな」
こう言うのだった、そしてだった。
リーは前から飛んできた鳴蛇達を術で一層した、中国の獣達だったが彼等こそがこれから戦う神霊達のことを表していた。
そして神霊の階に着くと老子即ち太上老君に言われた。
「ほっほっほ、よく来た」
「そう言ってくれますか」
「そうじゃ、実際にそうじゃからのう」
老子は羅にこう返した。
「長い道のりをな」
「よくですか」
「そうじゃ、見事じゃ」
「そう言ってもらえると何よりです」
「ほなですね」
施も言ってきた。
「これからですね」
「戦うことになる、準備はいいな」
「はい」
施は老子に確かな声で答えた。
「何時でも」
「ならはじめるか」
「さて、わしもじゃ」
今度は孔子が言ってきた。
「戦うぞ」
「大きいですね」
メルヴィルは孔子を見て言った。
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