第八十一話 老子と孔子その八
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「またや」
「やり直せるね」
「そや、それもや」
「世の中やね」
「そうや、積み上げてきたもんが一瞬で崩れても」
そうなってもというのだ。
「そやけどな」
「またやり直せるね」
「生きてるとな、そやから何もなくなっても」
シェリルはそれでもと言った。
「諦めることはな」
「あかんね」
「まして絶望して自殺なんてな」
「絶対にあかんね」
「そや、こっちの世界でもな」
シェリルはさらに話した。
「自殺すると蘇ることはな」
「出来へんね」
「絶望のどん底でな」
その精神状況でというのだ。
「自分から死ぬとな」
「神霊さん達の力が働いて」
「それでや」
「復活出来へんね」
「そのこともあるからな」
「生きてるとやね」
「やり直せる」
このことを言うのだった。
「そやからな」
「自殺はあかんね」
「それはな」
絶対にというのだ。
「何があってもな」
「そやね」
「どんな状況でも生きてたら」
そうであればというのだ。
「きっとな」
「上向くね」
「そんな時が来るわ」
「そやね」
「辛い時はある」
人生においてとだ、シェリルは綾乃に話した。
「生きてると」
「どうしてもあるね」
「何をやっても上手くいかんかったり」
「裏目裏目に出て」
「絶望して苦しくて」
「どうにもならへん時かってあるね」
「目の前が真っ暗になる時もある」
まさに文字通りにだ、そうなった時の絶望感は一度経験したことのある者でないとわからないことだろう。
「ほんまそうした時はある」
「生きてると」
「そやけどな」
それでもというのだった。
「そうした時は絶対や」
「終わるね」
「何なら逃げたらええ」
「その苦しさや絶望から」
「どうしようもないと思ったら」
自分一人ではというのだ。
「誰かにすがってもな」
「ええね」
「助けを求めて」
「そうしてでも助かるべきやね」
「それで逃げたり隠れたりもな」
「ええね」
「どうしようもないなら」
そう判断したならというのだ。
「逃げてや」
「そうしてやね」
「その場所でな」
「やり過ごす、やりなおすべきやね」
「それで何としてもや」
「自殺はしたらあかんね」
「自殺する時は真っ暗な中におる時でな」
精神的にというのだ。
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