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彼は いつから私の彼氏?
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 そのまま夏休みになろうとしていたのだけど、私は まだ 翔琉君に応えていなかったのだ。だけど、毎日 そのことに 悶々として過ごしてしまっていた。だけど、決心して

「あのさー 夏休みになったらネ 嫌ちごぉーたら ウチに来て 一緒に宿題 せーへん?」

「あー だなー 会えんようになるもんなー それも 良いなー でも 水澄がウチに来いよー 水澄んチの家の人に挨拶するの 面倒ヤン」

 十蔵君は前からなんだけど、翔琉君が私の名前を 水澄って呼び捨てにするってあんまり聞いたことがなかったような気がする。だから、この時 私の名前を呼び捨てで・・・そんなことだけで、もっと ふたりの間が近くなったようでうれしかったのだ。

「ウン じゃぁ 私がお邪魔するね! 休みになっても 好きな人と 時々 会えるなんて 楽しみだネ」と、その時、翔琉君は笑っているだけだったけど、私は、素直に自分の気持ちを伝えられたのだ。
 
 そして、夏休みに入って3日後に行く約束をした。午前中は兄貴がクラブで居ないから9時で良いかと言われた。翔琉君のお兄さんと私の兄は同学年で同じサッカーの部活をやっていて、割と仲が良いのを聞いていた。午前中は部活動があるって私のお兄ちゃん 達樹(たつき)兄ちゃんも言っていた。

 お母さんに翔琉君のとこで一緒に夏休みの宿題をやることになったと話すと 「まぁ 大変」と、慌てて私の洋服を買いに連れられて、当日の前日には近くで人気の和菓子屋さんで、手土産にとプリンを買ってきて持たされていた。私は、お母さんがこんなに大騒ぎするなんて思ってもいなかったのだ。

 当日、私はお母さんに揃えてもらった桔梗の花模様のブラウスに水縹色という少しフレァーなスカートで、持たされたプリンを下げて、翔琉君の家を訪ねた。お兄ちゃんは、7時過ぎにクラブ活動で家を出たので、翔琉君のお兄ちゃんもそうだろう。おおよその場所は知っていたが、書いてもらった地図を頼りに探し当てて、門と母屋の間には、日本庭園が広がる立派なお家だった。

 9時丁度ぐらいに着いたと思う。チャイムを押すと、多分 お母さんだろう人が出てきてくれて

「まぁ 水澄ちゃん 幼稚園の時以来かしらー」

「こんにちは 今日はお邪魔します」

と、開けてくれて案内されると、玄関に翔琉君が待っててくれた。

「これっ お母さんが持って行けって」と、プリンを差し出すと

「あらっ そんなの いいのにー じゃぁー 後で いただきましょうかねー そのブラウス 可愛いわー 水澄ちゃんも すっかり お嬢さんになってー あのね 小さい頃から 優しくて落ち着いていて 小学校に入った時も 翔琉と一緒のクラスだったじゃぁない? そして 今も・・・ 仲良くやっているって 翔琉から聞いて 水澄ちゃんなら 間違
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