第48話
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……………」
「ったく、あの鬼畜眼鏡め。絶対知っていて黙っていやがったな。」
ルファディエルの説明を聞いたアニエスは複雑そうな表情で黙り込み、ヴァンはキンケイドを思い浮かべて悪態をついた。
「”違法”を取り締まる治安維持組織である”警察”に所属している一人として”法”を捻じ曲げるこの”捜査令状”は使いたくないというのが自分の本音です。ですが、両帝国の陛下達は”正攻法”――――――通常の捜査のやり方では”A”に辿り着く道のりは険しいと判断して、この令状の発行をし、自分達に渡したのです。」
「確かに”正攻法”じゃ”A”に辿り着くのは厳しいというのは事実だね。実際、今回の件にしても”民間人の保護”を建前に遊撃士も結構無茶をしているし。」
「あ、あはは…………」
ロイドの説明の後に呟いたフィーの話を聞いたアネラスは冷や汗をかいて苦笑し
「この令状を発行したことには他にも理由があってね。両帝国の皇帝達は”アルマータ”の肥大化は最悪かの”教団”のような”災厄”を引き起こすのではないかと想定しているわ。」
「きょ、”教団”ってまさか…………!」
「ハン、14年前と4年前に世間を騒がしたっていう”最低最悪の下衆の連中”か。」
「……………………」
「クロスベル帝国もそうですがメンフィル帝国の皇帝すらもそこまで危険視している程とは…………後で”本社”に報告してかの犯罪組織の脅威度の上方修正を
申し出た方がよさそうですね。」
ルファディエルの話を聞いて心当たりがあるネイト捜査官は驚き、アーロンは鼻を鳴らして真剣な表情を浮かべ、ヴァンは真剣な表情で黙り込み、リゼットは真剣な表情で考え込みながら呟いた。
「皆さんと同じ”警察”に所属している者の一人として”法”を捻じ曲げ、今も必死に”A”を捜査しているGIDやカルバード両州の地元の警察”の皆さんにとっては”色々と思う所がある”であろうこの”皇帝勅命捜査令状”はできれば使いたくなかったのですが、今回の件は緊急性が高かった為止むを得ず”違法行為”による強制捜査並びにギャスパー社長の現行犯逮捕を行った次第です。」
「…………………まさか中央と本国が”A"をそこまで危険視してそんな厄介な代物を発行してエースキラーに持たせていたとはな。とにかく、ギルドの二人とエースキラーの現役の刑事二人には後で現場検証に付き合ってもらうぞ。アークライドも…………後日改めて事情聴取に呼ぶからそのつもりでいろ!」
「へいへい、ご苦労さん。」
「また後で来させてもらうわ。」
「それじゃ。」
疲れた表情で呟いたロイドを黙って見つめたダスワニ警部は溜息を吐いた後ヴァン達にそれぞれ念押しをした後ネイト捜査官と共にエレベーターに乗って”
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