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第百四十二話 運動会の後はその一

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                第百四十二話  運動会の後は
 運動会が終わって次の日だ、一華は部活の朝練に出て汗をかいた。そうして部室で制服に戻ってからこんなことを言った。
「お酒残ってなくてよかったわ」
「あんた昨日飲んだのね」
「彼氏とね」
 インドネシアから来ている同級生に答えた。
「そうだったのよ」
「そうなのね、寮でもね」
 その娘は寮生として話した。
「皆昨日はね」
「飲んだのね」
「運動会の打ち上げでね」
「そうしたのね」
「私ビール飲んでいたのよ」
 この酒をというのだ。
「昨日は物凄くあってね」
「それでなの」
「ビール飲む娘多くて」
「あんたも飲んだのね」
「日本のビールにね」
 それに限らずというのだ。
「チェコやアイルランドのビールもあったから」
「それもかなり」
「ドイツのだってね」
「また随分あったのね」
「何かグループのEUの系列企業の幾つかからかね」
「そこからなの」
「随分と差し入れがあったのよ」
 そうだったというのだ。
「高等部と大学の寮にね」
「どれだけあったの?」
「百リットル単位でよ」
「それは凄いわね」
「もう寮のお庭に樽が数え切れない位あって」
「それを皆で飲んだの」
「ワイン飲む娘もいて」
 そうであってというのだ。
「ウイスキーとか飲む娘もいたけれど」
「あんたを含めて結構な娘がなのね」
「ビール飲んでたわ」
「そうだったのね」
「一・八リットルのジョッキで」
 着替え終えたうえでだ、一華に話した。
「それでね」
「飲んでたのね」
「おつまみはソーセージよ」
「ビールの時の定番ね」
「それで和風に」
 一華に笑って話した。
「枝豆もね」
「食べたのね」
「皆ね、いやよかったわ」
 満面の笑顔でだ、インドネシアの娘は一華に話した。
「本当ぬ」
「それは何よりね、ただね」
「ただ?」
「あんたも二日酔いにはならなかったのね」
「かなり飲んだけれどね」
 それでもというのだ。
「幸いね」
「二日酔いにならないで」
「朝練もね」
 先程まで行っていたそれもというのだ。
「普通にね」
「出来たのね」
「そうだったわ」 
 笑顔でだ、一華に答えた。
「有り難いことにね」
「二日酔いで走るとか」 
 一華は先程まで自分達が走っていたことから話した、ただ走るだけでなく準備体操もしっかりとしていた。
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