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星河の覇皇
第八十七部第二章 膠着状態に入りその二十六

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「ナポレオンもあの会戦では采配ミスが目立ったが」
「それでもでしたね」
「まだ何とかなった」
 その失態もというのだ。
「しかしだ」
「それでもですね」
「それをだ」
「グルーシーの失態が決定打でしたね」
「そうなった」
 まさにというのだ。
「あの戦いではな」
「それを見ても」
「ナポレオンは勝ててもな」
「他の将が敗れるかですね」
「失態を犯すとな」
 そのグルーシーの様にというのだ。
「そこが衝ける」
「左様ですね」
「シャイターン主席は見破るが」
 その潜水艦をというのだ。
「誰もが出来ることではない」
「あの艦艇については」
「見破るにはそれなり以上の力量が必要でだ」
 それでというのだ。
「それが出来るのは私かだ」
「シャイターン主席のみですね」
「先の二度の会戦では私達はそれぞれだ」
「全軍を率いて戦われましたね」
「だから潜水艦を使えなかったが」
「次はですね」
「若しそうした戦いでないならな」
 その時はというのだ。
「各軍ではだ」
「そうして戦い」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「勝つ」
「潜水艦を使い」
「例え優れた将帥でも」
 アッディーンは決してティムール軍の提督や幕僚達を侮っていない、シャイターンは人を見る目も備えていて優れた人材を適材適所で用いていることもわかっているのだ。
 だがそれでもとだ、彼は今言うのだ。
「しかしだ」
「それでもですね」
「潜水艦の存在をシャイターン主席に言われてもな」
「はじめての対策で、ですね」
「万全に出来るか」
「対策を講じても」
「実際にそれを行うとな」
 はじめての行動、それをというのだ。
「やはり何かとだ」
「問題が生じますね」
「動きがたどたどしくだ」
「不十分でない」
「そうだ、哨戒を徹底させても」
 そうして潜水艦の隠密行動に対策を取ってもというのだ。
「それでもだ」
「見逃しはある」
「そしてその哨戒もだ」
 これもというのだ。
「今貴官が言ったが」
「見逃しがですね」
「あってだ」
 そしてというのだ。
「そこから付け込める」
「左様ですね」
「だからだ」
 それでというのだ。
「後は各軍の司令官達にな」
「攻めてもらいますね」
「是非な、ではな」
 アッディーンはシンダントにさらに話した。
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