第百四十一話 楽園はなくてもその十二
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「待っているのはね」
「不幸ね」
「そうだよ、この世で色々あって」
古田は餃子の残りを食べつつ言った、二人でかなり飲んで食べたので残っている餃子も酒もあと少しになっている。
「それから楽園に行って」
「極楽とか」
「わかるんじゃないかな」
「そこが楽園だって」
「人の世にはないよ」
古田は言い切った。
「あるのとしたら死んで」
「それから行く世界ね」
「そうじゃないかな、人生色々あったけれど」
幸せも苦しいこともというのだ。
「ここはね」
「幸せしかないって」
「そんな場所だってね」
その様にというのだ。
「わかるんじゃないかな」
「そういうものかな」
「そうかもね、人の世はいいことも悪いこともある」
「両方ある世界ね」
「その中で幸せを感じるものだよ」
「それで死んだら」
「今の人生を全うしたら」
そうすればというのだ。
「もうね」
「それでいいわね」
「そうじゃないかなってね」
「古ちゃん思うのね」
「今はね。正しいか間違ってるかわからないけれど」
それでもというのだ。
「そう思うよ」
「そういうことね」
「うん、しかしね」
「しかし?」
「本当に内乱が起こっている国には行きたくないね」
このことは絶対にと言うのだった。
「戦争が起こっている国には」
「それはそうよね」
「うん、戦争はね」
これはというのだ。
「なかったらね」
「それに越したことはないわね」
「災害とね」
「その二つはね」
「日本にいたら災害からは逃げられないから」
だからだというのだ。
「どうしようもないけれど」
「戦争はね」
「避けられるならね」
それならというのだ。
「絶対にね」
「避けたいわね」
「アフリカとか中東とかね」
「あとバルカン半島ね」
「そうしたところのこと聞いてると」
どうしてもというのだ。
「そう思えるよ」
「そうよね」
理虹も飲みつつ頷いた。
「とんでもないことになるから」
「そう考えたら」
それならというのだ。
「もうね」
「戦争がない」
「そのことだけでもね」
「全然違うわね」
「そうだよね、平和ならね」
「それだけでかなり違うことは事実ね」
「悩んで苦しんでも」
そうなろうともというのだ。
「やっぱりね」
「幸せはあるわね」
「この世界にもね、そしてね」
「そのうえでよね」
「楽しめばいいよ、悪いことは忘れて」
そうもしてというのだ。
「楽しくね」
「過ごすことね」
「それがいいと思うよ」
「そうね、じゃあ今日は」
「うん、日本酒も餃子もあと少しだね」
「飲んで食べ終わったら」
それからはというのだ。
「もうね」
「後片付けしよう」
「それでお
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