暁 〜小説投稿サイト〜
金木犀の許嫁
第三十三話 二人でいられるならその一

[8]前話 [2]次話
                第三十三話  二人でいられるなら
 真昼は夕食の後で夜空と一緒に食器を洗いながらこんなことを言った。
「佐京君と仲良く出来てるわね」
「嬉しいわ」
 夜空は笑顔で答えた。
「やっぱり仲がいいとね」
「それに尽きるわね」
「だって私達許嫁で」
 そうであってというのだ。
「お互い就職して落ち着いたらね」
「正式に結婚するから」
「だからね」
 そうしたあ井田柄だからだというのだ。
「本当にね」
「仲が良かったら」
「それに越したことないわ」
「そうよね、夜空ちゃんも穏やかだし」
「佐京君もそうで」
「喧嘩も好きじゃないから」
 それでというのだ。
「二人共ね」
「仲良く出来ているのね」
「そうよ」
 まさにというのだ。
「そうなっているのよ」
「そうなのね」
「だからね」
「私も佐京君もこうした性格のままで」
「仲良くしていってね、家族仲が悪いとね」
 そうであると、とだ。真昼は話した。
「それだけでね」
「よくないわね」
「そう、だからね」
「この性格のままで」
「穏やかで優しくて相手を尊重出来る」
「そうした性格でいることね」
「思いやりもあるしね」 
 真昼はこうも言った。
「二人共ね」
「だから尚更いいのね」
「そうよ」
 真昼は微笑んで答えた。
「そうであるからね」
「私達は仲がいいのね」
「自分だけで喧嘩好きで思いやりのない人だと」
「一緒にいられないわね」
「そうよ、私だってね」
 真昼自身もというのだ。
「そうした人とはね」
「一緒にいられないわね」
「そうもなりたくないし」
 自分もというのだ。
「ましてやね」
「一緒にいるなんて」
「無理よ」
「そうよね」
「だからね」
「私と佐京君はなのね」
「二人共そうした性格だからね」
 穏やかで優しく争いを好まないというのだ。
「いいと思うわ」
「一緒にいられるのね」
「二人共浮気もしないし」
 このこともないというのだ。
「あと無駄遣いもしないし暴力もね」
「暴力なんて振るわないわ」 
 夜空は全力で否定した。
「そんなのはね」
「そうよね、夜空ちゃんもね」
「佐京君だってね」
「よくご家族に暴力振るう人いるけれど」
「最低よね」
「はっきり言えば誰に対してもね」
 それこそというのだ。
「暴力はね」
「振るったら駄目よね」
「そうよ」
 真昼は強い言葉で隣で一緒に食器を洗っている妹に言った、二人共食器を洗うその手の動きは実に慣れたものだ。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ