第三十話 ギアの者達の笑顔その十一
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「待ってればいいよね、ダグデド達は」
「焦るな」
その鈴樹に野々村が言った。
「こうした時こそな」
「そうだよね」
「焦るとな」
そうすると、というのだ。
「その時点で失敗する」
「だからだね」
「落ち着いてな」
今はというのだ。
「待つことだ」
「そうだね」
「絶対に来るわよ」
夏目は実に落ち着いていた、そのうえでの言葉だ。
「あいつ等はね」
「そうよね」
泉は夏目のその言葉に頷いた。
「ドクターマンを狙っているのは間違いないから」
「だからよ」
「私達は待っていればいいわね」
「焦って変に動いて」
そうしてというのだ。
「いざって時に戦いに間に合わない様な場所にいたらね」
「駄目よね」
「そう、だからね」
それ故にというのだ。
「私達は今はね」
「ここにいて」
「そしてね」
そのうえでというのだ。
「落ち着いてよ」
「待ってればいいわね」
「ダグデド達が出て来るのをね」
その時をというのだ。
「そうすればいいわよ」
「そういうことね」
「焦っても仕方ないよね」
渡嘉敷はのどかにさえ思える様な口調で言った。
「結局は」
「それでどうにかなるか」
虹野が応えた。
「そう言われるとな」
「ならないよね」
「全くだ」
「そうだよね」
「だからだ」
それ故にというのだ。
「今はな」
「僕達はここで待っていればいいね」
「英気を養うことだ」
虹野の言葉は冷静なものだった。
「そうすればいい」
「そうだよね」
「とりあえず何か飲むか」
「ジュースでも?」
「コーヒーでも紅茶でもね」
「飲みたいもの飲めばいいんだ」
「そうしてだ」
そのうえでというのだ。
「楽しもう」
「リラックスすることだね」
「戦う時に緊張すればいい」
その時にというのだ。
「それでだ」
「今はリラックスして」
「美味いものを飲むことだ」
「それじゃあね」
ここでワゴンが来て言ってきた。
「今からドリンク出すわね」
「いいな、それじゃあな」
チケットが車掌と共に出て来た、そうしてそのうえで車掌の左手からワゴンにこんなことを言った。
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