第三十話 ギアの者達の笑顔その五
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「そうなるのだ」
「そういうことね」
「ソノイ達と同じだ」
彼等もというのだ。
「要するにな」
「ああ、そういうことね」
鬼頭も言われて頷いた。
「そう言われるとわかったわ」
「そうか」
「よくね」
「ならいい」
「それでモンスターさん達は」
「今こうして共に飲んで食ってだ」
そうしてというのだ。
「親睦を深めていく」
「そうするのね」
「そうだ、何か問題があるか」
「いや、あんたって色々破天荒だけれど」
鬼頭は桃井のそう言うしかない人格の話もした。
「いい人よね」
「そうか」
「嘘吐かないしね」
「嘘を吐くと死ぬ」
「しかも器が大きいし」
「だからか」
「いい人ね」
「そうなのか、しかし俺は器が大きいか」
鬼頭に肉を食べつつ問うた。
「そうなのか」
「大きいからね」
その器がとだ、鬼頭はまた答えた。
「モンスターさん達と普通にこうしていられるのでしょ」
「お前もじゃないのか」
「そうだけれどあんた完全にでしょ」
それこそ何のわだかまりもなくというのだ。
「最初から普通に接しているじゃない」
「人間だからな」
「敵だったとか思わないのね」
「俺達とは戦っていない」
桃井ははっきりと答えた。
「そして仲間だからな」
「こうして最初から一緒に焼肉食べてるのね」
「二人共いい食いっぷりだ」
モンスターだけでなくジュウオウの食べる勢いについても言及した。
「これはいい」
「そうなのね」
「俺も負けていられない、だからだ」
「あんたも食べるのね」
「食い放題だしな」
このこともあってというのだ。
「気合を入れて食うぞ」
「それならだ」
モンスターは桃井の言葉に笑顔で応えた。
「今からだ」
「大食い勝負をするか」
「三人でな」
「一番だとどうするんでやすか?」
ジュウオウはモンスターに問うた。
「一体」
「そうだな、どうしようか」
「負けた二人が勝った奴を褒めればいいだろう」
ジュウオウの言葉にモンスターは首を傾げさせた、だが桃井がここで淀みのない口調で言ってきた。
「そうすればな」
「あっ、桃井の旦那それいいな」
「太郎でいい」
桃井はジュウオウにこう返した。
「遠慮するな」
「いいんですか?」
「敬語も使いたくなければいい」
こちらについても言うのだった。
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