暁 〜小説投稿サイト〜
星河の覇皇
第八十七部第二章 膠着状態に入りその二十三

[8]前話 [2]次話
「それが察せられるのもだ」
「名将であり」
「シャイターン主席だ」
 彼もというのだ。
「そして私もだ」
「そのことがですね」
「わかる、見えるのだ」
 まさにというのだ。
「彼に潜水艦を用いてもな」
「破られることが」
「潜水艦は確かに隠密行動に優れていてだ」
 そうしてというのだ。
「奇襲そして極秘の紹介や護衛にもな」
「使えますね」
「そうだが」
 しかしというのだ。
「速度は遅く防御力もな」
「低いですね」
「駆逐艦や護衛艦よりもな」
 さらにというのだ、防御力が弱いとされているそうした艦艇よりも。
「そして攻撃力もな」
「実は限られた数の魚雷のみで」
「それでだ」
 どうしてもというのだ。
「見付かるとだ」
「どうにもならないですね」
「撃沈されるだけだ」
 アッディーンはこの言葉を苦い顔で出した。
「その時はな」
「それが現実ですね」
「だからだ」
 それ故にというのだ。
「私もだ」
「見破られることが一目瞭然なら」
「使わない、無駄な損害を出してだ」
 そしてというのだ。
「そのうえでな」
「倍返しですね」
「そうなるからな」
「では」
「再び正面から殴り合いになってもだ」 
 消耗戦になってもというのだ。
「使う訳にはな」
「いかないですか」
「破られるとわかっている策は用いない」
 決してというのだ。
「それも鉄則だな」
「はい、戦争の」
 シンダントも答えた。
「あえてそうしてそれが陽動であり」
「次の策がありな」
「それが手なら別ですが」
「そうでなく無闇に使うならな」
「愚策でしかないですね」
「そして私はだ」
 アッディーンはというのだ。
「そうしたことはだ」
「されないですね」
「そうだ、だからだ」
「次の戦いでは」
「潜水艦は用いない」
 シャイターンとの三度目の直接対決でもというのだ。
「そうしたい、しかし」
「しかしといいますと」
「各軍司令官に伝えるのだ」
 彼等にはというのだ。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ