第98話 過去の出会い
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side:リィン
ロレントを出た俺達は飛行船でボースに向かっていた。今までいろいろな事件が発生したが果たして結社はボースでも実験を行うのだろうか?
俺達が警戒してるのは向こうも予想してるし流石に目立つ行動はしてこないか?
……いや俺達を巻き込んでいるのも実験の一環なのかもしれない、だとしたら普通に実験を実行する可能性も高いな。
とにかく用心だけはしておかないといけない、地面からマグマが出たり巨大な雷が落ちてきてもいいように心構えはしっかりしておこう。
そうしている間にボースに着いた俺達はさっそくギルドに向かい情報を得ることにした。
ルグランさんの話によれば最近ボース地方で魔獣の被害が増加していて人手が足りていなかったと話してもらった。
俺達はそれが結社の仕業かと疑ったが、ボース地方はリベールでも大きな土地で山脈や洞窟など入り組んだ地形をしている。
その為生存競争に負けて逃げてきた魔獣などが街道に現れるのが多いので結社の仕業かと言われたら断定できないみたいだ。
だが無関係であるとも言えないので俺達は調査をすると共に魔獣退治を行うことにした。
特に危険そうな魔獣を3体教えてもらったのでまずは手分けしてそいつらを叩くように動くことになった。
「それではお願いしますね、アガットさん、ティータ、エマ」
「……ふん、足を引っ張るなよ」
「えへへ、頑張ります!」
「私もリィンさんのお力になれるように精一杯頑張りますね」
俺達は目的地であるクローネ峠を目指していた、だが俺はアガットさんの様子が少しおかしい事に気が付く。
「……」
昨日から口数が少なくあまり他人と話そうとしなくなっていたんだ。元々お喋りな性格ではないがそれに輪をかけて今日は非常に無口だ。
「あのあの、ボース地方にはアガットさんの故郷があるんですよね?私一回で良いからそこに行ってみたいな〜なんて……」
「悪いが今度にしてくれ」
「は、はい……」
いつもなら小言を言った後にティータの要望を受け入れるように発言をするのだが今日は取りつく島が無かった。
しかもさっきは空気を読まずにウザ絡みをしてきたオリビエさんに鋭い眼光を向けて拒絶した。これにはオリビエさんも空気を読んで直に謝罪して離れる。
しかも何故かエマやラウラにも当たりが強くなっていた、フィーがそれを咎めると「うるせぇ」とそれ以上は何も言わなかった。
更に戦いにも変化が出ていた。大剣での豪快な戦闘が目立つアガットさんだが今日はとても雑な戦い方をしている。
傷つくのも構わず魔獣に接近して大剣をまるで憂さ晴らしのように振るい
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