第98話 過去の出会い
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に気を付けて」
「分かりました」
ここからは外を進んでいくしかないが足元は不安定で足を滑らせれば暗い谷底に真っ逆さまだ。
俺達は魔獣を蹴散らしながら上を目指して登って行く。
「きゃあっ!」
「はっ!」
すると歩いていた足場が崩れて俺達は宙に放り出された。俺は慌てずにエマとセリーヌを抱き上げてワイヤーを伸ばして岩に引っ掛ける。
「あ、ありがとうございます……」
「助かったわ……」
二人は安堵の息を吐きながら俺にお礼を言ってきた、だが安心するのはまだ早い。
「キョオオオッ!」
そこに中型の鋭い嘴を持った魔獣が複数襲い掛かってきた。ワイヤーでぶら下がってる俺達は格好の獲物だろう。
「リィンさん、鬼の力を使ってください!私が魔法で脚力を底上げします!」
「分かった!二人ともしっかり捕まっていろよ!」
「はい!」
俺はエマの脚力を魔法で強化してもらい鬼の力を使う。そして襲ってきた魔獣の攻撃を側の岩壁を蹴り上げてジャンプする。
そしてそのままワイヤーをしまって魔獣を踏みつけた。
「ゲギョッ!?」
「うおおおっ!」
そのまま鳥の魔獣たちを足場にして俺達は地面に着地する。
「ふう、危なかった!」
「ちょっと!上見なさいよ!」
セリーヌが何か慌てた様子で叫ぶのでそちらを見てみる、すると大きな石が何個も転がってきているのが見えた。
「早く逃げなさい!押しつぶされるわよ!」
「いや、逆に利用してやる!」
「えっ……ちょっと!」
セリーヌは逃げろと言うが俺は逆に大岩に向かってダッシュした。
「はっ!」
そして押しつぶされる前に大岩に飛び乗ってそのまま宙に向かってジャンプする。
「よっ!はっ!っと!」
「う、嘘でしょ……!?」
そして転がってくる大岩を曲芸の様に乗り継いで上に上がっていく。セリーヌはそんな光景を見て顔を引きつらせていた。
「これでラスト!」
最後の大岩を飛び越えて俺は地面に着地した。
「あんた、無茶苦茶よ……」
「これくらいで死んでいたら俺はもう何回死んだか分からないぞ」
「リィンさん、素敵です……!」
エマが披露した様子でそう言うが俺はこのくらいで突かれていたら死ぬぞと答える。そんな俺に何故かエマは顔を赤くして潤んだ目で素敵だと言った。
「でも流石に疲れたな、少し休憩するか」
「そうですね、この辺は魔獣はいないようですし」
俺はさすがに疲れたのでいったん休憩しようと話す。エマの言う通りこの辺には魔獣がいないようだし丁度いい。
「リィンさ
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