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英雄伝説〜西風の絶剣〜
第98話 過去の出会い
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にはいられないしさっさと元凶を見つけ出して脱出しよう。


「そういえばアガットさんやティータは?ここにいるのか?」
「いえお二人の気配は感じません。恐らく本来はリィンさんだけを引き込む予定だったんじゃないでしょうか?」
「そうか、とりあえずティータが危険な目に合う事はなさそうで安心した。


 俺は先程まで一緒にいた二人もこちらに来ているのかとエマに聞くと彼女は首を横に振る。アガットさんはともかくティータ一人は危険だから安心したよ。


 まあアガットさんも様子がおかしいから心配ではあるんだけど。


「よし、なら二人でここを脱出しよう。皆も心配してるはずだ」
「はい、援護は任せてください!」
「ちょっと!私を忘れてるんじゃないわよ」
「ごめんごめん」


 キシャァーッと怒るセリーヌをなだめながら俺達は目の前の山を登り始めるのだった。


―――――――――

――――――

―――


「はぁっ!」


 転がってきたハリネズミのような魔獣を真っ二つにする俺、現在俺達は山の中の洞窟で大量の魔獣に襲われていた。


「アステルフレア!」


 エマの放った蒼い炎が魔獣たちを焼き尽くす。だが……


「ブオォォォォッ!!」


 硬い装甲を持つ大型の魔獣がハンマーのような硬い尻尾を叩きつけてきた。


「くそっ、こいつ硬すぎる!」


 その魔獣は異様に硬い、俺の斬撃でもわずかにしかダメージを与えられないんだ。


「エマ、コイツは無視しよう!幸い機動力はなさそうだ!」
「はい!」


 俺とエマはその魔獣を無視して岩の足場を飛んで移動していく、別に倒さなければいけないわけじゃなさそうだし体力を温存するために無視した方が良いだろう。


「キシャアアア!」


 そこに大きな蠍のような魔獣が現れて毒液を吹きかけてきた。


「緋空斬!」


 俺は毒液を飛ぶ斬撃で吹き飛ばしそのまま尻尾も切り落とした。


「フレアアロー!」


 そしてエマの放った炎の矢が的確に蠍の頭を貫いた。


「ナイスだ、エマ!」
「ありがとうございます!」


 エマもかなり強くなったよな、出会った時も中々鍛え上げられていたけど今なら猟兵としてもやって行けそうだ。


 そして俺達は外に繋がる穴を見つけていったん外に出る。


「凄い景色だな……」
「はい、この山以外は真っ白な地面と空が広がっていてなんだか不気味ですね……」


 外の景色はこの山一面を除いてすべて真っ白な世界になっていた。まるで画用紙の中に描かれた地形の中を進んでいる気分だ。


「エマ、足元はかなり不安定だ。落ちないよう
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