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英雄伝説〜西風の絶剣〜
第98話 過去の出会い
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に女性が光の剣を放ち男の胸に突き刺した。


「運命が変わった……?」
「ぐっ……まさかあの時の子供が私の邪魔をするとはな。だが何も変わりはしない、この体が死んでもまた新たな体に宿り復活するだけだ」
「それは分かってるわ。でも0より僅かに勝てる可能性は上がるわ」
「無駄だ!あのお方が神になる、それは決まった未来なのだ!お前達に未来などない!はははははっ!ははははははっ……はっ……」


 男は最後に大きな笑い声を上げると地面に倒れふせた。でも何か気になる事を言っていたような……あの時の子供?あの男は僕の事を知っていたのか?


 駆け寄って男の生死を確認する……駄目か、心臓が止まって脈が無い。死んでいるな。


「なにか情報を得られるかと思ったんだけど……まあ仕方ないか」


 僕は落胆しながら女性の方に向かった。


「貴方は遊撃士なんですか?もしかして僕達を助けに?」
「えっと……どうしてこんな所に子供が?」


 イマイチ話が合わないな、とにかく話をしてみよう。僕はそう思い女性と情報を交換した。


 女性の名前はイソラというらしく、彼女は教団に所属していたある男を殺す為にここに来たらしいんだ。


「……なるほど、貴方はこの男が目的でD∴G教団に潜り込んだということですか」
「そうね、まさかあの噂の人さらいをする教団だとは思っていなかったけど……話を聞く限り貴方達は攫われた子供なのね。こんな幼い子供達を実験道具にするなんて許せないわ」


 イソラさんは怒りを露わにして身を震わせた。


「貴方も一緒に逃げましょう、私の転移魔法ならここから逃げられるわ」
「それなら僕の仲間も連れて行ってくれませんか?別の場所にいるんです」
「ならその子も連れて……ッ!?危ない!」


 するとイソラさんが僕と突き飛ばした、その瞬間彼女に黒い靄のような物が覆いかぶさった。それが飛んできたところを見ると先程死んだはずの男がこちらに手をかざしているのが見えた。


「馬鹿な!確実に死んでいたはずなのに!?」
「ククッ……」


 男は最後に憎たらしく笑みを浮かべるとガクッと力尽きたように倒れてなんと死体が消えてしまったんだ。


「ぐぅ……」
「イソラさん!大丈夫ですか!?」


 僕はイソラさんに駆け寄って肩に手を添える、彼女は苦しそうに胸を抑えていた。


「これは呪いね……しかも強力な……ごめんなさい、リィン君……貴方のお友達のところに行く時間は無くなってしまったわ」
「そんな……」
「貴方だけでも……一緒に……」
「……それは出来ません。レンを置いていく事は出来ない」


 僕はイソラさんの提案を断った。フィーや皆に会いたい、でもレン
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