第七百六十六話 沙羅双樹の花その七
[8]前話 [2]次話
「慕っていた人も言いました」
「即ち堕ちていっていた」
「日増しにですね」
「そうでした、徳分を養わず」
そうであってというのだ。
「何も学ばず自己満足という麻薬に浸り」
「そうしてですね」
「堕ちたのですね」
「そうなりました」
まさにというのだ。
「その人は」
「餓鬼になりですね」
「その餓鬼としてさらに堕ちていった」
「そうして奈落にまで、ですね」
「堕ちているのです」
「今もです」
現在進行形でというのだ。
「ただ浅ましく不平不満ばかりで」
「苦しみや渇きが何故か考えず」
「堕ちていっていますね」
「その一万五千年の生で」
餓鬼のそれでというのだ。
「果てしなくです」
「堕ちていく」
「そうなるのですね」
「餓鬼から上がることはです」
それはというと。
「これまでお話させて頂いた通り」
「非常に難しいですね」
「一旦餓鬼に堕ちますと」
「どんどん堕ちていき」
「餓鬼としてですね」
「奈落に落ちる様にですね」
「どんどん堕ちます、その人もまだです」
それこそという口調で話した。
「奥さんに逃げられた時はです」
「助かりましたか」
「そうでしたか」
「そこで周りから言われ」
そうしてというのだ。
「天理教の方で修行しました」
「三ヶ月ですね」
ベッキーが言ってきた。
「その間」
「そうでした」
「そこで天理教のことを教わり」
「心を入れ替えてです」
「やり直すことをですね」
「周りは期待したのですが」
「離婚となりますと」
ベッキーはそうなると、と話した。尚この時代は連合でもエウロパでも離婚の手続きを敢えて手間がかかるものにして離婚率を下げている。手続きがあまりにも面倒なので離婚する夫婦がかなり少なくなっているのだ。
「大きな転機ですね」
「何故奥さんに逃げられたか」
「自分を見詰めなおし」
「そしてです」
そこからというのだ。
「心を入れ替えてです」
「まともな人になる様にですね」
「期待しました、思いやりを持ち」
そうしてというのだ。
「謙虚になり普通にものを見てお仕事もです」
「する様にですね」
「なる様にとです」
「期待したのですね」
「そうでしたが」
それがというのだ。
「天理教の組織の仕組みの文句を言う」
「そうなったのですね」
「心を入れ替えるどころか」
そうならずというのだ。
「思いやりも謙虚もです」
「持たず」
「当然お仕事もです」
「しないままでしたね」
「普通にものを見ることも」
これもというのだ。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ