第八十話 最強の天使その六
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「これやと思ったら」
「やってくことや」
「ほんまにそやね」
「人は人やが」
芥川も言った。
「心が人でなくなったらな」
「それでやね」
「人でなくなるわ」
「それで神霊さんにもなれるね」
「そしてバケモノにもな」
芥川は綾乃に難しい顔でこうも言った。
「なれるわ」
「どっちもやね」
「そや」
まさにというのだ。
「そこはな」
「そやね」
「それでや」
「人でなくなるというても色々で」
「超えることも出来れば」
超人、そして悟りを開くこともというのだ。
「堕ちてな」
「バケモノになることもあるね」
「そや」
まさにというのだ。
「どっちもあるわ」
「バケモノになったら」
「心がそうなったらな」
「バケモノやね」
「心や」
芥川は言い切った。
「一番大事なんは」
「それでやね」
「心が人やったら人で」
「悟りを開いたら仏さんになって」
「超人にもなれるわ」
心がそうなればというのだ。
「ほんまな」
「そやね」
「それでや」
芥川はさらに話した。
「心がバケモノになったらな」
「もうバケモノやね」
「人の底があってな」
「その底を抜いて堕ちたら」
「バケモノになってな」
そうなってというのだ。
「どうにもなくなるわ」
「そうなるね」
「心次第や」
「人は」
「高めると仏さんにもなって」
「堕ちるとバケモノにもなる」
「そや」
綾乃にまさにと話した。
「その通りや」
「そやね」
綾乃も芥川のその言葉に頷いた。
「うちもこっちの世界でもずっと見て来たけど」
「人をな」
「色々な人おって」
「素晴らしい人もおったらな」
「あかん人もいて」
そうであってというのだ。
「どんどんあかん様になると」
「ほんま人としての底を抜いて」
「全くあかん様になるね」
「そや、ほんまな」
「人は心を高めることやね」
「そうなれば仏さんにもなれて」
そうしてというのだ。
「そしてな」
「バケモノにもなるね」
「ああ、神霊さんにもなれて」
「そうもなるね」
「この場合のバケモノってな」
芥川は実に嫌そうに話した、彼の脳裏には痩せこけて腹だけが異様に出たその異形の者達の姿が浮かんでいた。
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