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夢幻水滸伝
第三百六十三話 時は止まらないその一

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                第三百六十三話  時は止まらない
 アメリカを二つに割った戦は続いていた、四日そして五日と続き。
「遂に一週間経ったが」
「まだ膠着してますね」
「そやな」
 メルヴィルはボームに苦い顔で話した、八日目の朝に共に朝食を採りつつそのうえで言うのだった。
「一向にや」
「戦は動いてへんですね」
「全くな」
「そうですね」
「激しいままでな」 
 戦はというのだ。
「それでな」
「このままですね」
「十日になるとな」
「それで、です」
「戦は出来ん様になるわ」
 そうなるというのだった。
「ほんまな」
「そうですね」
「燃料とか弾薬がなくなってな」
「予算も」
「そうなってな」
 それでというのだ。
「ほんまな」
「あと三日ですね」
「今日入れてな」
「そうですね」
「そやからな」
 だからだというのだ。
「今はな」
「何とかですね」
「戦局を打開したいが」
 膠着しているそれをというのだ。
「そやけどな」
「それはですね」
「まだどうにもなってへん」 
「そやけどです」
 ホーソーンが言ってきた、今は艦から仲間達のところに来ている。そのうえで朝食を共にしているのだ。
「この状況はです」
「中々な」
「動かせへんですね」
「海でもそやな」
「残念ながら」
 海で戦う水軍の司令官としての返事だった。
「申し訳ないです」
「謝る必要ないわ、何処もな」
 それこそというのだ。
「全くな」
「動いてへんので」
「そやからな」 
 だからだというのだ。
「ほんまな」
「今はですね」
「膠着した現状をな」
「何とかすべきですね」
「そや、しかし動かん時はな」
「動かへんですね」
「何をやってもな」 
 それでもというのだ。
「中々な」
「動かへんですね」
「そや」
 こう言うのだった。
「あかん時はな」
「ほんまあきませんね」
「状況が動かんわ」
「まさに互角で」
 ジェーンも言ってきた、朝食のオートミールをスプーンで食べている。
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