第七話 重要な手掛かりその十二
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「けれどね。さくらさんの頑張りがね」
「届いてないとかか?」
「届いてはいるわ」
それはだというのである。
「それはね」
「難しい話だよな」
蒔人もかなりさくら寄りであった。
「こうした話ってのはな」
「それにしても京都に着いたらだ」
流ノ介が真剣な顔になる。
「敵が集結しているな」
「それは間違いないだろうな」
幸人も真剣な顔で返す。
「本当に聖杯があるかどうかはわからないがな」
「あと気になるのは」
吼太の言葉だ。
「あのロンがこれだけで終わりかな」
「これでって?」
「終わりって?」
「まだあるんじゃないかな」
その可能性について言うのであった。
「何か敵を連れて来ているとかね」
「敵ってまだいたっけ」
「あれで全部だと思うけれど」
「ねえ」
「そうでございますですよ」
マンドラゴラも新幹線の中を飛び回りながら言う。
「まだいましたですか?」
「ズバーーーーン」
ズバーンもいた。しかし彼はこれしか言わない。だがそれでも何を言っているのかわかった人間はいた。
「いないと思うと仰ってますね」
「ちょっと待て」
「今のでわかるのか?」
一甲と一鍬がすぐにそのアスカに突っ込みを入れた。
「何を言っているのかわかるレベルじゃないぞ」
「ズバーンしか言わない相手なのにか」
「何となくわかります」
しかし彼はこう答えるのだった。
「ダイナアースの恐竜達と同じで」
「何か凄いことじゃないの?それって」
小梅も驚きながら突っ込みを入れる。
「それにしても。皆で向かうってのもねえ」
「ほほほ、賑やかでいいことじゃ」
マスターシャーフーも当然ながらいる。
「さて、それではじゃ」
「このまま京都に」
「いざ」
こうして京都に向かう彼等だった。まずはそこに向かう。だがそれはあらたなはじまりでしかなかった。
第七話 完
2010・3・2
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