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ポケットモンスター対RPG
第21話:遅参勇者と焦る魔女C
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て、マドノは偽一休と言う見当違いな事を言った衛兵の胸倉を掴んだ。
「誰が偽者だってぇー?言ってみろ……言ってみろコラァー!」
「え?……マドノ!?」
そんな予想外過ぎるマドノの態度に、フノクもンレボウも首を傾げながら困惑した。
彼らが知ってるマドノは、目先の名声や手柄に惑わされる事無く経験値稼ぎと言う名の大量虐殺に没頭出来る冷静な慎重派だった。
だが、
「何度でも言ってやろう。お前は偽一休じゃ。一休じゃない癖に一休を騙った偽一休は、即刻打ち首獄門じゃぁーーーーー!」
マドノは、自分を偽一休扱いした衛兵を思いっきり殴った。
「ふざけんじゃねぇぞ!この俺が星空の勇者だ!その事実、忘れんじゃねぇぞ!」
フノクやンレボウにとって、マドノがあそこまで名声や栄光に拘る姿を観たのは、これが初めてだった。
「どうしたマドノ!?お前らしくないぞ!」
「落ち着かれよマドノ殿!今我々がなすべきは経験値稼ぎであって、こんな貧弱との無駄な喧嘩ではありませんぞ!」
フノクやとンレボウが必死にマドノを説得する中、新入りのノチはまだマドノの事を理解していないせいか、ぼさっと座っていた。

因みに、この喧嘩の原因である山のダンジョン化の兆候による衛兵巡回の切っ掛けは、マドノ達が1か月以上前に断った依頼を受けたグートミューティヒの進言であり、マドノ達がさっさと依頼を引き受けて達成していれば防げていたかもしれない案件だった。
無論、今回の喧嘩の原因である衛兵部隊の半壊もである。

その日の夜、フノクやとンレボウは今回のマドノの暴走について話し合っていた。
「……今日のマドノ殿のあの態度、どう思います?」
「と……言われてもなぁ……あんな態度のマドノは初めて見るからなぁ」
フノクやンレボウにとって、今回のマドノの暴走は完全に予想外だった。
周囲の意見に惑わされる事無く経験値稼ぎと言う名の大量虐殺を絶対に怠らないあのマドノが、あそこまで必死に名声にしがみ付くとは……
しかも暴力付きで……
「マドノ殿の態度が一変したのは、あの時の『偽一休』……だったかと」
「確かに、あの直後に偽者がどうとか言っていたな?」
フノクはマドノに対するある種の疑念が生まれた。
「まさかとは思うが……」
「なんです!変なタイミングで溜めないで下さい」
「マドノは本当は星空の勇者では―――」
ンレボウは必死に否定した。
「なんて事を言うんですか!マドノ殿が星空の勇者じゃないだなんて!」
「わしだってそう思いたい。じゃが、あんな雑魚衛兵に『偽一休』扱いされたくらいであんなに怒るのが、どうも色々と不自然過ぎると思ってな」
「ですが、マドノ殿は例のバッチを持っていますよ」
確かに、マドノは星空の勇者の証である星空のバッチを持っている。その点は認めるしかない。
「入手
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