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星河の覇皇
第八十七部第二章 膠着状態に入りその十三

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「それで、でした」
「イギリスを負かし」
「イギリスは戦争自体には勝ちましたが」
「マレーシア等を失い」
「それがインドにも及び」
「戦後インドは独立し」 
 そうであったのだ。
「そしてでした」
「それがアフリカにも及び」
「イギリスは植民地をほぼ全て失いました」
「そして世界帝国でなくなりました」
「大きく落ちました」
「そうなったのも」
 まさにというのだ。
「全てです」
「日本がそこまで強かったからです」
「そしてその力を備えのも」
「まさに、でしたね」
「僅か七十年程で」
 その短い時間でというのだ。
「日本はそこまでなりました」
「まさか僅か七十年で近代化を達成し」
「国力も驚くまでに成長し」
「そして欧州の時代を終わらせた」
「そうなるとは」
「当時誰も思いませんでした」
 二十世紀前半は白人の時代と言ってよかった、もっと言えば白人至上主義が幅を利かせていた時代だった。
 その中でアジア系国家の日本がそうしたことが出来るとはそれこそ誰もが当の日本でさえ思わなかったのだ。
 しかしだ、それがだったのだ。
「ですが」
「それでもでしたね」
「日本は近代化を成し遂げ」
「そしてでしたね」
「驚くまでの経済成長も遂げ」
「二次大戦で欧州列強に強烈な一撃を浴びせ」
「そしてでした」
 その結果だったのだ。
「欧州の時代は終わりました」
「植民地の時代が」
「それが出来たのです」
「それを見れば」
「人間の能力に違いはありません」
 韓国軍の少佐は簡潔な声で述べた。
「所詮は」
「白人至上主義も間違いです」
「所詮は只の思い込みです」
「結局人間の能力に大差はなく」
「あっても個人の努力でどうにもなります」
「そんなものです」
「そうです、そして当時の日本人は必死に努力し」
 明治維新から二次大戦までの彼等はだ。
「そうしてでした」
「それで、ですね」
「七十年で欧州列強に追いつきました」
「あの大国ロシアにも勝っていますし」
 日露戦争のことであるのは言うまでもない。
「エウロパも然りですね」
「あの国も人間です」
「貴族だ混血していないだの言われていても」
「やはり同じ人間です」
「それは変わらないです」
 連合側からの偏見もある、連合では混血していないエウロパの者達は自分達より劣るという考えがあるのだ。
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