第二章
[8]前話
「身体を剃るのは頻繁で」
「少し生えることすらですね」
「ない位ですが」
そこまでだというのだ。
「それで沐浴も」
「一日四回ですね」
「確かに私も沐浴は好きで」
「身体が清められるので」
「髪の毛やお髭もです」
「ない方がいいですね」
「体毛も。ですが」
「私達は極端ですね」
「剃る時は多く」
そうであってというのだ。
「それに一日四回の沐浴ですから」
「毎日の」
「あまりにもです」
それこそというのだ。
「多過ぎるのでは」
「そう思われますね」
「はい」
まさにというのだ。
「そう思いますが」
「私も若い時はそう思いました」
オシスはセスにここでも穏やかな声で話した。
「流石にです」
「極端とですね」
「思いました」
「お師匠様もそうでしたか」
「ですが」
それでもとだ、オシスは話した。
「そこまでして常に清めなくてはいけないのです」
「それはどうしてでしょうか」
「私達は神にお仕えしているからです」
それ故にというのだ。
「だからです」
「神は清潔を尊ばれているからですね」
「そうです」
まさにというのだ。
「それ故に。お仕えする我々が清潔でなければ」
「なりませんね」
「はい」
セスにこう答えた。
「ですから」
「我々は誰よりもですね」
「身体を清らかにしているのです」
「一日四回の沐浴と」
「身体の毛を常に剃り」
「清めていますね」
「そして」
そのうえでというのだ。
「さらにです」
「学び」
「務めもです」
「果たしていきますね」
「そうしていきましょう」
オシスは穏やかな微笑みで述べた、そして毛を剃った後でだった。
二人は沐浴に入った、それが終わってから学問をした、セスはこうして修行を積み正式に神官となると。
彼もまたそうした、一日四回沐浴をして毛を常に剃ってだった。
学問に励み儀式をしていった、常に奇麗な身体でそうしていった。神に仕える者としてそうしていった。それが古代エジプトの神官達であったと今に伝わっているのでこちらで紹介させて頂いた次第である。
神官の苦労 完
2024・4・14
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