第七話 重要な手掛かりその四
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「なあ」
「どうしたんだ?」
海が草太郎の言葉に応える。難波の真ん中でたこ焼き屋の屋台の前の席に座ってだ。六人とテトムとで楽しく食べているのである。
「俺思うんだけれどな」
「何をだ?」
「いやさ、あそこにいる背の高い女な」
見れば食い倒れの人形の前で楽しそうに記念撮影をしているタイトのミニの女がいる。
「どっかで見たことないか?」
「そういえばそうだよな」
走もここで気付いた。
「何かな」
「っていうかあれって」
「まさかな」
しかしここで冴と月麿が気付いたのだった。
「風のシズカなんじゃ」
「あのダークシャドウの」
「そうだな」
岳は確信した。確かに何処からどう見てもであった。
「あれは。間違いない」
「けれど何であそこで記念撮影なんてしてるんだ?」
「それに写真撮ってる二人も」
走と冴はそのシズカを見ながらさらに言う。
「あれ?フラビージョとウェンディーヌなんじゃ」
「三人で何してるのかしら」
「おい、何やってんだよ」
草太郎がその楽しそうに記念撮影をしている三人に眉を顰めさせて声をかけた。
「観光旅行か?」
「げっ、ガオレンジャー」
シズカが六人を見て声をかけた。
「何でここに!?」
「えっ、ちょっと」
「どうしてこんなところに」
フラビージョとウェンディーヌも六人に顔を向けた。フラビージョはセーターにデニムのミニでありウェンディーヌもミニスカートだ。三人共そのスタイルを露わにさせている姿であった。
「聖杯を探してるんだが」
「御前等もそうじゃないのか?」
海と月麿はどう見ても観光旅行を楽しんでいる三人をいぶかしみながら述べた。
「何してんだよ」
「聖杯を諦めたんじゃないだろうに」
「ここは私の地元なのよ」
シズカがい〜〜〜っ、とした顔で言い返すのだった。
「大阪出身なのよ」
「だからお笑い体質だったのね」
冴がそれを聞いて述べた。
「あんたって」
「そうそう・・・・・・って何言わせるのよ」
実際にノリがいいシズカであった。
「それでフラビージョやウェンディーヌにこうして大阪を案内してたのよ」
「そうよ。シズカのおかげでね」
「楽しい大阪見物だったわ」
「他の七本槍の人達だってね」
何と彼女達だけではなかった。
「今は楽しく大阪見物してるわよ」
「あの格好でか!?」
岳はシズカの今の話を聞いてまずは唖然となった。
「御前等何考えてんだ?おまけに聖杯探索もせずにか」
「いいじゃない。時には休養も必要よ」
「その通りよ」
フラビージョとウェンディーヌも腕を組んでガオレンジャーの六人を見据えてそのうえで開き直った様に言い返す。
「私達だって戦うばかりじゃ駄目だからね」
「こうして遊ぶことも時々はしてるのよ」
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