第97話 深夜の誘惑
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「はぁ……なんかスッキリしたらお腹空いてきちゃったわ」
「ん、わたしもなんかお腹すいちゃった。リィン、なにか作ってよ」」
「こんな時間に食べたら太るぞ」
「あっ、女の子にそう言うこと言うんだ。そんな悪い口は引っ張っちゃうから」
「痛い……」
エステルがお腹を押さえてフィーも同意する。俺に何か作ってと言うが太るぞと言ったら頬を抓られた。
「そもそも材料がないぞ」
「ならあたしの家に先日皆で泊まった際に作った夕食の材料の残りがあるから使ってよ。もうすぐロレントを去るし食材を残しててもしょうがないしね」
「んー、ならちょっと見させてもらおうかな」
エステルの了承を得て俺は彼女の家に上がって台所を見させてもらった。
「ふむ、パスタがあるな」
「ええ、シェラ姉がナポリタンを作ってくれたの」
「卵に牛乳、あっベーコンやニンニクもあるな。なら久しぶりにカルボナーラを作ってみるか」
「やった、リィンのカルボナーラ久しぶり」
俺がカルボナーラを作るというとフィーは珍しく興奮した様子を見せる。
「リィン君のカルボナーラって美味しいの?」
「ああ、料理のレパートリー自体はマリアナ姉さんに習ってるフィーの方が多いし美味いけどパスタには自信があるんだ」
「一時期滅茶苦茶ハマってたよね」
エステルの問いに俺はそう答えた。男には何かの料理にハマってしまう時期があり、俺はパスタにハマったことがある。
元々はパスタを茹でれば後はソースを作ってかけるだけのお手軽料理だったから作ってたんだけど、意外と奥が深くてハマって夜食などにフィーやラウラに作ってあげたら好評で嬉しかったな。
「じゃあまずはベーコンとニンニクをスライスして……っと」
俺は具材を包丁で切り分けていく、ベーコンは厚く切るのが拘りだ。
「この間に塩を入れたお湯を沸かして……次はソースを作るぞ」
ボウルに牛乳と卵黄、そしてパルメザンチーズを入れて泡立て器でかき混ぜていく。
「わぁ、リィン君手際が良いわね〜」
「まあパスタに関しては自信があるかな」
エステルが褒めてくれたので頬を掻いて照れを隠す俺、こうやってみられて料理するのはあまりないからちょっと照れてしまうな。
「そういえば生クリームは入れないの?」
「ああ、個人的には牛乳だけの方がアッサリしてる感じがするんだ」
「へぇ〜、流石拘ってるわね」
ボウルの中をしっかりかき混ぜてソースを作ったらお湯が沸いたのでパスタを投入する。その後に切ったベーコンとニンニクをオリーブオイルで炒めていく。
「ん〜!すっごく香ばしい匂いがするわ!ベーコンが焼けていく匂いってどうしてこ
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