第46話
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……その一方で映画祭自体も潰したくない――――――そんな葛藤の現れなのかもしれません。」
「じゃ、じゃああの社長さんが脅迫状を…………!?」
「ええ…………確かにそう考えると全ての辻褄が合ってきそうです。…………!でしたらサァラさんがこのタイミングで失踪したことも…………?」
リゼットの推測を聞いて驚きの声を上げたフェリの言葉に頷いたアニエスはあることに気づき、真剣な表情を浮かべた。
「ああ、アルマータの仕業でも、もちろんサァラ本人の意志でもない。ギャスパー・ディロン――――――ヤツが”何処か”に連れ去ったんだろう。」
そしてヴァンがサァラの失踪について確信をもった推測を口にした時ヴァンのザイファに通信が来たのでヴァンはザイファを取り出して通信を開始した。
「ヴァンちゃん、やったわよ!」
「!特定したか…………!」
通信相手――――――ベルモッティの言葉を聞いたヴァンは血相を変えた。
「ヴァンちゃんたちが見つけた植物と、街で暴れた連中から検出された成分――――――その二つが完全に一致したの!」
「あ…………」
「勿論、マリエルたちを攫った男たちからも検出された。」
「違法ドラッグの存在が完全に確定した形になるね。」
「おいおい、いつの間に…………っつーか警察を差し置いてそんな検査ができんのかよ!?」
ディンゴとフィーの話を聞いたアーロンは感心と同時に呆れた後驚いた様子で訊ねた。
「ウフフ、ヴァンちゃんのコネで届いたこの検査機のおかげね。」
「いや、貴方の薬学の知識があってこそでしょう。」
「ええ、さすがはベルモッティさんね。」
ベルモッティの言葉に続くようにそれぞれ聞き覚えのある男性と女性の声がヴァン達とは別のベルモッティ達の通信相手の声がベルモッティを称える言葉を口にした。
「んもう、昔ちょっとかじってただけだってば♪」
「あはは………………”ちょっと”でできるレベルではないんですが…………」
「今の声は…………」
二人の声の自分への称賛にベルモッティが気を良くしている中アネラスは苦笑し、聞き覚えのある声にアニエスは目を丸くした。するとヴァンのザイファの映像にキンケイドとエレインが映った。
「また一つ貸しだな、ヴァン。」
「ふう…………お互い様でしょう、ルネ。」
「エレインさん、それに…………!」
「ハッ、そういや昨日どこかと連絡を取ってたみてぇだが…………」
エレインとキンケイドの登場にアニエスが驚いている中アーロンは昨夜ヴァンがどこかに連絡をしている様子を思い返した。
「ま、念の為の保険ってヤツだ。昨日ハメを外してた馬鹿共を見かけた時に可能性くらいはな。」
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