第46話
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自身の推測を口にした。するとアニエスの推測に対して誰も意見を口にせず、黙り込んだ。
「あのっ、仮定の話ですから…………!警察に加えてギルドまで…………すみません、遊撃士の方を前に。」
静寂に耐えられなかったアニエスは思わず声を上げて謝罪した。
「いや、それは構わないけどちょっと驚いた。ギルドは仮定でも難しいかな。仕事が忙しい上に人数は限られるし。ついでに現地警察もシロっぽい。少しだけ疑ってたんだけど。」
「ああ、裏付けを取ったのか。だったらこちらの手間も省けたぜ。”これで一つに絞り込めたわけだ。”」
「じ、自分で言って何ですけどそちらもあり得ないのでは…………?依頼したのは女優さんたちですし、殿下が動いている事も考えると――――――」
ヴァンの答えを聞いたアニエスは目を丸くしてある指摘をした。
「いえ、アニエス様。ニナ様にジュディス様にしてもベガスフィルムの所属ではありません。エルザイム公国も後援しているだけで同社との関係はここ半年ほどだとか。」
「…………あ…………」
「ちなみにサルバッド映画祭はメッセルダムと関係なく企画されたが…………伝統あるメッセルダム映画祭と比べて当初は知名度はかなり低かったようだ。だが、メッセルダムの中止を受けてここ二ヶ月ほどで一気に名前が知られた。」
「無理もないかな。カルバードは映画が盛んみたいだし。年に一度のファンたちのお祭り気分を引き受けることになったわけだね。少なくとも主催者であるベガスフィルムは”得”をしている構図になる。」
「―――――辿り着いたようだな。」
ヴァンとフィーがそれぞれ推測を口にするとヴァン達に声をかけたディンゴが近づいてきた。
「ディンゴさん…………マリエルさんは?」
「ホテルに戻るなり疲れて眠った。――――――早速”借り”を返そうと思ってな。ベガスフィルム絡みの怪しい話は何も今回の映画祭だけに留まらない。サルバッドに本社を構えた事も含めて、政財界に巨額の裏金を動かした噂がある。それも――――――何らかの非合法組織を介してな。」
「あ…………」
「業界の裏話か…………裏は取れてんだろうな?」
ディンゴが口にした情報を聞いてベガスフィルムの疑惑が高まったことにアニエスは呆けた声を出し、ヴァンは真剣な表情で確認した。
「ああ、九割九分までは。黒月も含め、大小様々な組織の線を俺が独自に洗った結果、全てがシロ―――ただし、”ある一つ”を除いてな。」
「”アルマータ”…………」
「繋がったね――――――なるほど、噂通りのやり手みたいだね?」
「フッ、そちらこそ。だが――――――この構図が正しかった場合、わからなくなるのが”脅迫状”だ。」
「ええ、映画祭そのものを危うくする
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