第二十九話 手は組まないがその十一
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「意識することはないぜ」
「そうしたものか」
「ああ、全くな」
それこそというのだ。
「あんたもな」
「そうなのか」
「いいものを感じていたらな」
「そのうちにか」
「笑うさ」
「そうなのだな」
「ギアの連中も笑うだろ」
「確かに」
ドクターマンはその通りだと答えた。
「そうだな」
「あいつ等も笑うな」
「自然とな」
「それは何故かっていうとな」
「喜びや楽しみを感じるからだな」
「そうだよ」
ヴィランはその通りだと答えた。
「だからな」
「私もだな」
「ああ、それこそな」
「いいものの中にあるとだな」
「自然とな」
それこそとだ、ヴィランはまたこう言った。
「笑える様になるさ」
「そうなのだな」
「だから焦ることももないさ」
「落ち着いていればいいな」
「全くな」
「そうそう、何ならね」
ガオーンはドクターマンに気さくな態度で言った。
「テレビも観るよね」
「時折な」
ドクターマンはガオーンにも答えた。
「観る時もある」
「ユーチューブもだよね」
「インターネットで動画を観ることも多い」
「それじゃあ漫才や落語もね」
そうしたものもというのだ。
「観てギャグもね」
「観ることか」
「うん、ギャグ漫画とかアニメもね」
「そうしたものでも笑えるな」
「所謂お笑いだね、お笑いに触れることもね」
そうしたこともというのだ。
「いいから」
「だからか」
「触れてね」
「笑うことか」
「そうしてもいいよ」
「お笑いか」
「ドクターマン意識したことあったかな」
「いや」
ガオーンに首を横に振って答えた、それはギアを興してからではなく彼の人生全体を振り返ってしたことだ。
「それはな」
「なかったね」
「全くな」
「そうだったね」
「学問と研究に没頭してだ」
そうであってというのだ。
「お笑いにはだ」
「触れたことがなかったんだね」
「全くな、やがてギアを興したが」
「戦いばかりだったね」
「それでだ」
そうした状況でというのだ。
「やはりな」
「お笑いには触れていなくて」
「生き延びて今は沖縄で店を経営しているが」
「今もだね」
「やはりな」
「お笑いは触れていないね」
「そうだ」
現在進行形でというのだ。
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