第二十九話 手は組まないがその十
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「いつもね」
「そうか、それは何よりだ」
「お祖母ちゃんもいるしね」
「ヤツデさんといったな」
「そう、そしてね」
それにというのだった。
「ゼンカイジャーの皆もだよ」
「家族だな」
「大切なね」
満面の笑みで答えた。
「今ではね」
「そうだな、君達の様にだ」
「ドクターマンもなんだ」
「家族を大切にし」
そうしてというのだ。
「そしてだ」
「皺合わせに暮らすんだね」
「そうしたい」
自分の抱負を語った。
「これからは」
「この戦いが終わっても」
「同じだ」
まさにというのだ。
「その想いはな」
「そうですか」
「そしてだ」
そのうえでというのだ。
「君達の様に幸せになる」
「うん、俺達幸せだよ」
五色田はここでも笑顔で応えた。
「とてもね」
「そうだな、その君達の様にだ」
「幸せに暮らすんだね」
「そうしたい、今私は笑顔ではないが」
「笑顔もだね」
「浮かべる様にしたい」
こう言うのだった。
「是非共な」
「笑顔か」
ヴィランはドクターマンのその言葉を受けて言った。
「もうそれはな」
「どうしたら浮かべられる」
「自然とだろ」
こうドクターマンに答えた。
「もうな」
「そうしたものか」
「楽しいことがあったりしたらな」
そうした時にというのだ。
「もうな」
「自然とか」
「笑えるだろ」
こう言うのだった。
「そうした時になればな」
「そうしたものか」
「ああ、無理にな」
「笑うことはないか」
「笑顔は作るものじゃないんだよ」
決してというのだ。
「出るものなんだよ」
「自然とか」
「だからあんたが幸せでいるとな」
そうであるならというのだ。
「もうな」
「自然とか」
「出るんだよ」
そうなるというのだ。
「そうしたものだよ」
「笑顔はか」
「だからな」
そうであるからだというのだ。
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