第48話 桃色の人
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私達が白蓮と歓談を楽しんでいると戸口を叩く音が聞こえました。
「白蓮ちゃん―――!遊びに来たよ!」
客が訪ねてきたみたいです。
女性の声です。
劉備の声に似ている気がします。
「桃香か?ちょっと待ってくれ」
白蓮は席を起ち、戸口に向かった。
「ぱ、白蓮、ちょっと待ってくれ!」
私は慌てて呼び止めた。
「んっ、何だい」
白蓮は私が呼び止めると振り向きました。
「客人が来たようだから、私達はお暇するよ」
桃色娘とはお近づきになんかなりたくありません。
知り合いになると、いずれ私の陣営に居候しに来そうです。
劉備の寄った陣営は必ず滅ぶというジンクスもあります。
嫌です!
不吉な人物とは知り合いになりたくないです。
「今来たのは私の友達だから、気にしなくてもいい。せっかくだし、私の友達を紹介したい」
白蓮は私に悪意のない微笑みを見せました。
私はそれ以上、何も言えませんでした。
麗羽、揚羽なら察してくれると思いますが、凪達は変に思います。
白蓮にも良い印象を抱かれないと思います。
望まない出会いを甘受するしかありません。
「あれ?白蓮ちゃん。今日は沢山友達がいるんだ。いつも一人で寂しく家の中にいるのに珍しいね」
「桃香、余計なお世話だ!」
白蓮が桃香に突っ込みを入れました。
「てへっ、ごめんごめん。白蓮ちゃん、お友達を私に紹介して欲しいな」
桃香は白蓮に私達を紹介してくれといいました。
彼女は私達に興味津々みたいです。
「彼女は私の幼なじみの袁紹だ」
白蓮はまず、自分の幼なじみの麗羽を紹介しました。
麗羽の紹介が終わると、私達を順に紹介していきました。
「あなたが劉ヨウさんですか?」
劉備は私を見るなり怒った表情になりました。
初対面の私が彼女に怒られるようなことはできないと思います。
失礼な挨拶はしていません。
なら・・・・・・。
私の行いに関することで彼女を怒らせるようなことがあったのでしょう。
「そうですが何か?」
「あなたにひとこと言いたいことがあったんです!」
「何なんですの!あなた初対面にも関わらず、失礼じゃありませんの」
「と、桃香、落ち着いてくれ」
白蓮は劉備を諌めようとしています。
「文句があるなら早くいうといい。私はあなたの怒りを買うようなことをした覚えはない」
人間愛に満ちた恋姫の劉備のことです。
どうせ面倒臭いことだと思いました。
私は賊狩りで降伏を許さず皆殺しにしています。
どうせそのことを批判するつもりでしょう。
「あなたのやっていることは困っている人のた
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