第二十九話 手は組まないがその二
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「それぞれの組織はな」
「そうですね」
「一事でも我々と手を組む様な」
「そうしたことはしないですね」
「誰もな」
「左様ですね」
「だからだ」
それ故にというのだ。
「我々もだ」
「彼等とは手を結ばずに」
「我々独自でダグデド達と戦おう」
「そうしますね」
「幸いギアが復活した」
トリンはこのことも話した。
「彼等がいきなりドクターマンの前に出て来てもだ」
「戦ってくれます」
「そして我々も戦えばだ」
「きっと勝てますね」
「必ずな」
「そうですな、しかしそれぞれの組織を見ていますと」
ディボウスキはここでこんなことを言った。
「どうにも憎めない者が多いですな」
「そうだな」
ガストはまさにと頷いた。
「見てみたらな」
「誇りがあったりユーモアがあったりして」
「悪党でもな」
「何処か憎めません」
「そんな奴が多いな」
「左様ですな」
「これがな」
「邪悪かというとね」
ランも言った。
「違うわね」
「左様ですな」
ディボウスキが応えた。
「今我々が対峙している組織の者達は」
「そうした幹部が多いわ」
「幾ら敵でもです」
それでもというのだ。
「悪意がないのなら」
「違うわね」
「ダグデド達は悪意しかありません」
ディボウスキは確かな声で言い切った。
「自分とです」
「悪意だけね」
「他に何があるか」
「ないわね」
「そこが違います」
「悪意の有無ね」
「そういえば」
今度は犬塚が言った。
「脳人にも悪意はないな」
「迷惑であってもね」
鬼頭はかつて敵だったソノシ達を見つつ犬塚に応えた、犬塚の言葉に何度も頷きつつ真剣な顔になっている。
「悪意はなくて」
「更正もしたな」
「反省してな」
「あの、私達でもよ」
ソノゴが二人に応えて言った。
「幾ら何でもね」
「悪意で動かないのね」
「そうよ、私達なりに良心があって」
鬼頭に話した。
「それに基づいて動いているから」
「だからなのね」
「ああした連中とはよ」
「全く違うのね」
「そうよ」
こう言うのだった。
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